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黄昏のエロゲ感想

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何処へ行くのあの日 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
呉氏がシナリオを手掛けたMOONSTONEの作品 ジャンルとしてはミステリーで全体的に陰鬱とした雰囲気が漂う作品

マージと呼ばれる過去の記憶を再生する薬が軸となって物語が展開するため過去回想と現代が交互に展開される構成となっています。これは、同ブランド同ライターの作品である明日出逢った少女を彷彿とさせます。

[評価点]
シナリオ:B+
キャラ:B-
ビジュアル:A
世界観:B
演出:B+
音楽:A+
オススメ度:B-

総合点 76点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]
公式でも謳い文句がミステリーとなっていたため上でミステリーと記したが個人的にはファンタジーものあるように感じました。
マージを使用し過去改変が行われたり絵麻の可能性を見通す能力などがその筆頭です。

攻略キャラは5人と多いですが、メインとなるキャラは基本的に絵麻&千尋なので、この2人以外のルートは然程本筋に絡んでいません。一葉なんかは、あからさまなミステリー枠でごちゃごちゃと設定はありますが、最終的にな意味は特にありませんでした。


[評価点詳細]

・シナリオ:B+

幼い頃から未来の可能性を見通す力を持っていた絵麻
兄と結ばれる世界を探して何度も可能性の世界を見る(主人公目線で進んでいた本編は絵麻の見ていた可能性の世界)
そして兄と結ばれなかった可能性の世界を千尋の助けを借りて消していく
兄と結ばれる世界が無いと知った絵麻は生きる気力を無くし自身が死ぬことで主人公の心に残り続け擬似的に結ばれる道を選んでしまった。(これが本来の世界)
その後何度も繰り返した可能性の世界で仲間の大切さを知った絵麻は主人公と結ばれる事を諦め、みんなが幸せになる可能性を無理矢理に本来の世界に変えハッピーエンド。


・キャラ:B-
物語の構成を重要視した為キャラ自体はあまり目立っていないです。
一応絵麻がメインヒロインですが、ごく普通のクール系妹で、他のヒロインも特筆する部分はありませんでした。


・ビジュアル:A
時代を考慮すれば十分美麗と呼べるレベルです。 一部立ち絵がイマイチな部分もありますが立ち絵よりも一枚絵の方が出来が良いタイプなのでプラマイゼロかと


・世界観:A-
一見普通ですがよく見ると陰鬱とした舞台で薬物は暴力団などネガティブな要素もありました。これは作品の雰囲気にもあっていて良かったです。


・演出:B+
絵麻との遊園地デートの挿入歌演出だけは非常に印象に残っていますが、今一歩足らずといった感じ。


・音楽:A+
本作でも特筆すべき部分
タイトル画面BGMや「アレ」の出現BGMなど派手では無いが心に残るものが多かったです。
ゆったりとしたメロディが多いので暗いシーンの多いシナリオ的にもマッチしていました。


・オススメ度:B-
少し重いシナリオなので、会う合わないが大きいかもしれません。またミステリーを謳っているだけあって、わざと難解な描写をしている部分もあります。
少なくとも初心者はプレイしない方が良いと思います。

考察・気になった点

[考察]
本作は大部分が絵麻が未来視(厳密にはいくつもある可能性を見る力だが、ここでは未来視とする)を使い見ている可能性の世界(以下K世界)と確定した本来の世界(以下H世界)をしっかりと理解する事が重要になってくる。

世界を判断する条件としては以下の2つがある。

・「アレ」が出現した時点でそこは選ばれなかったK世界

千尋の役目は絵麻と主人公が結ばれない可能性を消す事である為千尋がいる世界はK世界

つまりは絵麻が手術に成功して「アレ」が出現した世界の未来である本編(共通+各ヒロインルート)は全てK世界
千尋END後の描写で絵麻が自殺した世界にも千尋は存在する事が分かる為この世界もK世界と分かる。
よって千尋が存在せずに、「アレ」が出現する前に分岐した絵麻が手術に失敗して死んだ世界がH世界となる。

H世界がどれか分かった後のトゥルー描写ですが、ここから解釈が難しくなります。
K世界を何度も見る事で他ヒロインルートで仲間を大切にする事や独りぼっちにの寂しさを知った絵麻
前までは自身が死んでいても主人公の心に残り続けるH世界で満足していたが、死んだ絵麻を思うあまり自ら孤独になり仲間をおざなりにする主人公を見てH世界を無くす事を決意したと私は考えました。

H世界で満足していた絵麻だが、K世界の影響を受け改心
H世界に千尋が現れ世界を消滅
その後絵麻が未来視を使い一番みんなが幸せになれる世界をH世界としハッピーエンド
この考えでは、以上が全体の流れとなります。


[気になった点]
構成が上手い本作ですが、伏線関係は割とザルです。
島の明かされない過去 マージ関連 ヤクザの抗争などパッと考えただけでも結構思い浮かびます。
絵麻&千尋ルート以外はあまり重要なシナリオで無かったので、残りの3人でこの辺の伏線を回収できてたらとは思いました。


総評
[総評]
世界改変ものでは珍しく選ばれなかった世界に主を置いた意欲的な作品でした。
描写が少なく個々の判断に任せている部分があるので、頭を使う必要のあるシナリオですが、暗と明 昼と夜の境目 夕焼けのようなシナリオは人を選びますが一定人数の心を掴む事が想像に難くありません。ある程度作品をプレイした人はやって損は無いと思います。







※同ライターの明日出逢った少女もオススメなのでできたらやってみてください…

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