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黄昏のエロゲ感想

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死神の接吻は別離の味 感想(簡易版)

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
Alcotシトラスの処女作であり後に統一されたので実質ハニカムの処女作でもある本作
ロープラらしくシンプル寄りの内容ですが、死生観をテーマとした 短いゆえの良さがよく出た作品となっています。

[評価点]
シナリオ:B+
キャラ:A
ビジュアル:A
世界観:B
演出:B
音楽:B
オススメ度:A

総合点 75点



感想(ネタバレ有)
一応は余命宣告モノですが、本作はこの手のシナリオによくある 生を意識した主人公が残り時間を悔いのないものにする…といったような内容ではありません。
そもそも主人公が昔死んだ幼馴染の元へ行きたいと言った思いから若干の自殺願望を持っているので死がまるでゴールではなくスタートのように描写されています。

では、本作における余命宣告の意味とは何か? 私は偽りでは無い本当の幸せを見つけるためのスターターピストルであると考えました。
3つのルート全てにおいて主人公は死神に対し命を差し出す代わりにヒロインを助けることを申し出ています。
これは物語開始前のような、利己的な自殺願望では無く 思い人を思っての行動です。 主人公が幼馴染(死人)を思い死ぬ事は主人公にとっては幸せかもしれませんが、周りは主人公の死を引きずり不幸となる偽りの幸せです。
しかし、主人公が思い人(生者)のために命を差し出すのも結局は死ぬため周りを不幸にしてしまいます。よって本作はほのかと雫 2つのルートでは主人公がヒロインのために命を差し出す覚悟まではしますが結果的にはどちらも死なずに助かる描写がとられています。
こ考えからメインとなる琥珀ルートを考察すると ラストの主人公ヒロイン共に死んで別の世界に転生したのではなく、同じ世界線の過去に飛んだ、つまりは2人の死は無くなったと考えることがしっくりくると思います。

「悲しむ人がいないように魂は元ある場所へ帰っていく」元ある場所=死では無く 元ある場所=最大限悲しみが生まれない場所
これこそが本作の言いたい事なのではないか?私はそう考えます。

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