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送電塔のミメイ 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
送電塔のミメイは同人サークル「TRUE REMEMBRANCE」から出された、サウンドノベルゲーム2作目です。
何処と無くヨーロッパっぽい雰囲気でファンタジー色の強い1作目とは様変わりし、和風テイストの伝奇モノとして進んでいく作品です。 システム面やキャラデザ、演出に関してもクオリティが向上しており、EDではアニメーションも追加されていたことから製作者も力を入れていた事が伝わってきます。

個人的な意見になりますが、TRUE REMEMBRANCEよりも本作の方が良い作品であったと感じました。




[評価点]
シナリオ:A-
キャラ:B+
ビジュアル:B+
世界観:A-
演出:B
音楽:B+
オススメ度:A

総合点 79点





考察(ネタバレ有)


●ミメイの正体に関して
のっけから、一番盛り上がるであろう、終盤のネタバラシについて触れていきたいと思います。
本作は序盤に「夜刀=コゴリの鬼」「ミメイ=鬼を祓う者」として説明され、以降もその様に進んでいきます。 しかし終盤にて一転「夜刀=鬼に憑かれた者」「ミメイ=コゴリの鬼(元祖)」と判明 今までの伏線が回収される構成となっています。


[伏線の一部]

・ミメイの髪が昔は長かった=夜刀のあったコゴリの鬼(元祖)は長髪

・やたら、ミメイの両親はまだ現存している事を強調した描写

・ミメイがやってきたのは夏であるのに、故郷は雪が降っていた発言=来た時期の差異(過去にミメイ(人間)が島に来た時は冬、ミメイ(鬼)が現れたのは夏)

等々…etc...etc…細かい伏線なども含めれば、まだまだあると思われます。


この様な序盤で提示されていた情報と逆の展開を終盤に持ってくるの手法は前作のTRUE REMEMBRANCEでも使われており、2作続けてプレイした自分としては、やや新鮮味に欠けてしまいました。
この部分は、もう少し違う展開 又は描写にする方が良かったのでは…と思ったり思わなかったり…



●演出に関して
本作はサウンドノベル(ボイス無し)という事もあってか、BGMにも力が入っていた様に感じました。 恐らくはフリー音源だとは思いますが、よく吟味して選んだのか主となる旋律を強調しつつも世界観を壊さない様な曲が多かったです。

またBGM以外の演出面も素晴らしく
一番印象的だったのは、EDムービー内のCGと夜刀目線の文章でミメイ消滅後の表現をしていた部分です。
この様な描写は商業モノでもたまに見受けられ(金恋、ナツメグひこうき雲の向こう側等々)個人的にも非常に刺さる演出なので、かなり印象に残りました。






●全体を通して
前作と比較するとメッセージ性が大きく損なわれている分 エンターテイメント性が大きく向上、フリーゲーム補正抜きに考えても伏線回収や演出、ストーリーなど良く出来ており商業モノと比較しても見劣りしない作品であると思います。






まとめ
目立った所があるわけでは無いですが、要所要所に光る点が見受けられ自分的にも満足のいく作品です。個人制作だと思いますが、それ故に出せるモノを全部出しつくした作品なのでしょう。
総プレイ時間3〜4時間と短くプレイしやすいので伝奇や田舎系のシナリオが好きな方には是非やって見てほしいです。

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