黄昏のエロゲ感想/a>

黄昏のエロゲ感想

エロゲ感想ブログ たまにオススメ書いたりする。

ハミダシクリエイティブ 感想

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作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]


[評価点]
シナリオ:B
キャラ:A
ビジュアル:S
世界観:B
演出:B
音楽:A
オススメ度:A

総合点 77点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]
まどそふと5作目(ファンディスク等覗く)でメーカーの中でも評判の良かったワガハイの原画さんとライターさんがコンビを組んだ作品です。
そのためヒロインがハイスペック、生徒会がメイン、主人公がオタ気質など設定等も似通っています。
個人的にはここまで同じような設定だと、どうしても比較されてしまうのであまり好まないのですが、ネットでの評判的には上々のようです。



[評価点詳細]

・キャラ:A
可愛いキャラが多い反面一部人によっては不快感を示しても仕方がないキャラがいるのも事実です。
もう少し性格をマイルドにしても良かった感…


・ビジュアル:S
ワガハイ時代に比べて彩度が低くなっており個人的には劣化したかな〜って感想ですが、それでも尚 ハイクオリティな部分です。キャラゲーの命ともいえる原画ですのでここが良いだけで既に作品としての評価が一段上がりますw


・音楽:B+
正直BGMに関してはほっとんど印象に残って無いので、主にOPとEDのみの評価です。EDがキャラごとに用意されてたのは良かったですが、ひよりEDのみキャラソンだったので他のヒロインも中の人が歌ってくれたらもっと嬉しかったかな




感想

[感想]
今回はキャラゲーなので、シナリオについての小難しい考察は抜きにしてが全体的な感想を書いていきます。

まず思ったのが単発作品として見た場合は問題無いですが、ワガハイと比べた場合に出てくるいくつかの粗が気になりした。その際たる例が主人公のネガティヴさや詩桜さんのツンデレレベルなどです。この部分はハッキリ言って不快に思う人も一定数いると思いますし、なによりワガハイの主人公やアーシェと比べてしまうと、より一層浮き彫りになってきます。
他作品と比較するな!といった意見もあると思いますが、明らかにワガハイを意識して作られてる以上それは無理な相談でしょう… 他にも細かい点ですと、歴史ネタがやたら頻出したりFD出すぞ感が透けて見えたりと気になる点がチラホラ見受けらました。


しょっぱな批判でしたが、勿論良い点もあります。一番本作で優れているのは、やはりキャラのかわいさです。この点にかけては前作に引けをとらないばかりか瞬間最大風速に関しては超えているまであります。キャラゲーとして一番メインになると言ってもいいキャラが可愛いのは素晴らしいです。
あと地味にシナリオも面白かったです。(特に常盤ルート) 少しシリアスが多いかな〜って思う点も無いことも無いですが、まぁ個人的には許容範囲内の良いスパイスになっていたので気になはならなかったです。

まとめるとワガハイには、及ばないけど他メーカーの作品と比べたら十分良作っって感じですかねー ちょっと期待し過ぎでした…


総評
[総評]
満足度でいえばかなり高かったです。立ち絵鑑賞にしっかりと裸立ち絵があったのもポイント高い(ここが出来ていないメーカーも結構あるので…)
可愛いと思えるキャラがいるなら間違いなくやって損の無い作品です。

サナララR 感想

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作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]


[評価点]
シナリオ:A-
キャラ:A
ビジュアル:B+
世界観:S
演出:B
音楽:B+
オススメ度:S+

総合点 81点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]
有名メーカーねこねこソフト作のゲームで、所謂ねこねこっぽさが前面に出された内容となっています。そのためねこ初心者の人には、メーカー全体の方向性を知るのにかなりオススメの作品だと言えます。
シナリオ構成は全7つから成るショートストーリー形式で各章をクリアする毎におまけストーリーが追加されていくスタイルです。 こういったSS形式だとテンポよくサクサクと進むのでそういった意味では初心者向けとも言えるかもしれません。



[評価点詳細]

・シナリオ:B+
やや爆発力には欠けるが優しくジーンと心に響くタイプのシナリオが多く 個人的には、1、4、7章がお気に入りで特に4章はタイトル回収の章と言うこともあり力が入っているように感じました。


・世界観:S
非常に評価できるポイント
設定としては、かなりファンタジーです。しかしながら作中のストーリーでは現実的な描写が多く、普通の世界にほんの少しの特異なスパイス要素が加わった印象で非日常に飲まれる事無く落ち着いた世界観に仕上がっていました。


・オススメ度:S+
かなーりオススメできます。
同メーカーので例えるなら番人受けしやすい120円の春ですかねー
ねこねこ作品に手を出したい!って人がいたらまず最初に勧めてよい作品だと思います。




考察・気になった点

[考察]


●1〜4章までを通してのテーマ
先ずは無印版サナララのエピソードである1〜4章のテーマについて書いていきたいと思います。

この4つの話のテーマはズバリ「諦めた夢」です。
1章では「自己記録3秒」の壁を破るのを、2章では「パティシエ」、3章では 「陸上選手」4章では「絵描き」
このように各章に登場したヒロインor主人公は物語開始時点や終了時点で諦めた
夢を持っています。
そして面白いのは、この夢に対する描写ですが、叶う叶わないでは無く、「「叶えるための努力」」といった部分が強調されいる点です。
結局作中の描写範囲内では夢を叶えた人物はいませんし、2章ヒロインあゆみに至っては夢を諦めるシーンがクライマックスになっています。(あゆみ以外は割と叶いそうな雰囲気ではあるが…)
ですので、サナララというストーリーにて夢が叶うという結果はそれほど重要では無く、むしろ過程に重点を置いて夢ないし諦めた夢を表現しているのだと考えました。



●5〜7章までを通してのテーマ
続いて5〜7章のテーマです。これらの章は無印版からのリメイク作 サナララRから追加されたシナリオの為1〜4章とは少し違った解釈の違ったテーマのエピソードがあったのでそれについて触れていきたいと思います。

解釈の違うエピソードとはズバリ5、6章についてです。この2つの話は上で説明した、結果よりも過程を重要視して諦めた夢を表現するといったテーマから少しズレた話であると感じました。
その理由はシンプルでこれらの話は作中の描写で既に夢が叶ってしまっている事が明白な点です。5章では恋、6章では、生きたいという夢がそれぞれ叶ってしまっています。

これに関して自分は最初 追加ストーリーは無印版とは違う角度から「飽きらめた夢」を表現したかったのかな…と思いました。しかしながらサナララRのトリを務める7章では、主人公&ヒロインの夢は叶いそうではあっても明確な描写を避けたENDとなっていました。
なにより作中にて無限ナビが終わると記憶が無くなるとしてもひかるがやっている激苦コーヒーの練習は無意味では無いという描写があることからも明らかに夢を叶える為の努力にこそ意味があることを表現したかった事が分かります。

結果的に意図的にせよなんにせよ全体で見ると5、6章のみ「夢」への解釈が違い、浮いているといった印象を抱いてしまいました。内容自体は非常に感動出来たので、できれば全部揃えて欲しかったな感がどうしても出てしまいました…





[気になった点]
やはり5、6章とそれ以外のテーマ解釈の不一致ですかね〜 複数ライターであるが故の弊害だとは思いますが…
それ以外は完成度の高い作品ですし、この解釈不一致も細かいことを考えない人なら全然気にならない程度の事だと思うので、最初に勧めるべきねこ作品という考えは変わらないですかね〜


総評
[総評]
大満足のいく出来栄えでした。
演出もねこらしさフル回転で個人的に大好きなねこのプロローグが章末ごとに楽しめるが凄い良かったです。
SS形式でオススメを聞かれたら優先的に勧めるゲームである事は間違いありませんw やっぱりねこねこソフトは最高です!

ドキドキ文芸部 感想

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作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]


[評価点]
シナリオ:A+
キャラ:B-
ビジュアル:B+
世界観:B
演出:S+
音楽:B
オススメ度:A

総合点 80点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]
海外で制作されたギャルゲー
1番特筆すべき点は、物語中盤から一気に方向性がガラリと変わる部分です。所謂上げて落とす手法が使われておりごく普通のギャルゲーだと思ってプレイした人ほどショックが大きい作品です。
もっともリリース開始直後に話題になった上これだけ期間が経った後 ホラーであることを意識せずやる人もいないと思いますが…
個人的な感想としては、非常に面白かったのでボリュームアップ版なんかをやってみたいかな〜とか思ったりします。



[評価点詳細]

・シナリオ:A+
良くも悪くもパンチが効いたシナリオです。人によって合う合わないはあれど最初から覚悟して始める事さえできれば大半の人は楽しめる内容だと思います。
特にホラー面に関してはかなりの高水準を叩き出していると言えます。

・演出:S+
本作でもっとも評価できるポイント
自分が深夜にやった事も作用しているとは思いますが、それを加味したとしても、かなりレベルが高いです。
緩急を意識してプレイヤー側が油断した時を見計らったかのようなタイミングでの演出は目を見張るものがありました。


考察・気になった点

[考察]


●ドキドキ文芸部という世界
本作におけるドキドキ文芸部とは主人公(プレイヤー)に恋するようにプログラムされた3人のヒロイン+モニカからなるゲームの世界として描かれています。
その為、どれだけ頑張ったとしてもモニカは主人公と結ばれない訳ですし、ヒロイン達はは物語が進むに連れて主人公と惹かれ合います。
これが本作における絶対的な条件として終盤まで関係してきます。





●モニカについて
上で説明した世界の絶対条件を壊そうとしたのが他でも無いサブキャラのモニカです。
モニカは現実世界(プレイヤーの操作するPC)のスクリプトを弄る事によりキャラの性格を変える、キャラそのもの存在を消す、進行しているストーリーの全容を把握するなどなどドキドキ文芸部の世界における神のような力を持っています。
ではなぜモニカは世界を壊そうとしたのでしょうか?答えは単純で、プレイヤーと自分以外はプログラムされた人形でしか無いと気づき更に自分がサブキャラで唯一自分と同じ確立された自己を持っているプレイヤーと結ばれる事が無いと知ったからです。


ここで文芸部部長の力について触れておきます。

◎文芸部部長の力について
大雑把に言ってしまうと、「ドキドキ文芸部」というゲームのスクリプトを弄る事が出来る能力です。自我の芽生えはこの力に付属する現象だと考えられます。

つまり作中の出来事(サヨリの消滅、キャラの過剰な性格変化、バグ、ユリの自殺等々)はモニカの力では無く、文芸部部長の力によるものだと言えます。
この事はモニカ消失後 サヨリが部長になった世界線での描写(サヨリスクリプトを弄り主人公と二人だけになろうとした場面)から推測する事が出来ます。





●ヒロイン達の自我について
これまでの考察で述べてきた事象はモニカ及びサヨリが自我を持ったため起きたものです。

ここで本当に文芸部部長は自我を持っていたのかという疑問が浮かびます。
要は「文芸部部長になった者は自我が芽生えたかのように振る舞いスクリプトを変更出来る能力を手にする」とプログラムされていたのではないか?といったものです。

私はこの疑問に対し、むしろ登場キャラ全員自我を持っていると考えました。これはモニカ終盤の行動から推測出来ます。例えば暴走したサヨリを消しゲームデータを全て破壊した場面
この時のモニカは文芸部部長の権利をサヨリに譲っているため、もしも部長=自我が芽生えた行動をするという条件に当てはまらずサヨリの決めたスクリプト(主人公とサヨリ二人だけの世界を実現させる)に沿い、たとえ部長の力の残滓を使いゲーム全てを消す事ができたとしてもそれを行使しない筈です。しかし作中ではそれに抗い全てデリートしてしまいました。
ここで私は部長の力=自我を芽生えさせるないし、芽生えたように行動させるものではなく、部長の力=自我を自覚させるものだと考えます。つまるところモニカ サヨリ ユリ ナツキ全員気づいていないだけで自我を持っているのです。

モニカが最後に自分自身を犠牲にしてまで全てを消したのは、部長の力を失ってなお自我を持つ自分の状況から全員自我を持っていると推し量り、無理矢理にでも綺麗な文芸部のまま終わらせようとしたのだと思います。(人形だと思っていた他ヒロインに自我があると知り 今までのドキドキ文芸部世界での生活から友情を感じ、ヒロインとプレイヤーのためを思い、これ以上プレイヤーにヒロイン同士の醜い争いを見せないため)




●EDを歌っている人物
順当にいけばモニカでしょうね。
ピアノを最近始めた設定もあったので最後に弾き語りをプレイヤーに披露したといった所でしょう。
ただ英語なのが残念なところ… そもそもが海外作品なのでしょうがないと言えばしょうがないですが…



[気になった点]
尺の関係でカットされたであろうヒロイン達のトラウマ(鬱、リスカ、虐待等)部分の掘り下げが欲しかったな感
結局このトラウマ周りは匂わせるだけで特になんも無かったわけですしね… 出来ればもう3時間分ぐらいボリュームアップしてモニカがスクリプトをいじる以前の正規ルートを楽しめたら面白いかなと思いました。
3人クリア後モニカに自我が生まれ、サヨリ自殺の流れとか良さそう。


総評
[総評]
少なくとも商業モノだとあまり発売できない冒険設定なので新鮮味があり非常に面白かったです。今までやってなかったのがもったいなかった…
このサークルから新作が出たら絶対にプレイしたいと思うぐらいには良い作品でした!

ATRI 感想

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作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
フロントウィングと枕が組んで制作された本作品
有名メーカー2つだけあってBGM、グラフィック、システム面などなど ロープラながらフルプラに負けないレベルの完成度を誇っていました。
衰退した近未来の優しい世界観が特徴で非18禁であるため初心者向けであると言えます。


[評価点]
シナリオ:A-
キャラ:A
ビジュアル:S+
世界観:A
演出:B
音楽:B
オススメ度:A

総合点 85点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[評価点詳細]
一部特記すべきと思った評価項目の詳細を書いています。


・シナリオ:A-
AIの自我をベースに人間としての生き方や過去と未来、感情の移り変わりなどのテーマで描かれたストーリー
シリアスなシーンはありますが基本的にネガティブな描写は極力少なめに抑えられており気軽にプレイしやすくなっていました。


・ビジュアル:S+
最も特筆すべきポイントかと思います。
キャラデザは可愛いよりですが塗りは美麗系で、この2つがうまくマッチしたデザインです。
立ち絵と一枚絵のクオリティの差も少なく非18禁なのが悔やまれます…(裸立ち絵とか見てみたかった)


・演出:B
このタイプの作品は過度な演出がお約束みたいな印象でしたが ATRIはそんな事なく水の描写(潜水時や雨など)以外はかなりシンプルな出来でした。
個人的にはアトリが感情を自覚するシーンなどで粋な演出が入ったら良かったかなーとか思ったり思わなかったり…



考察・気になった点

[考察]

●本作のテーマについて
ATRIでは、AIの感情と生きる時間の2つがメインテーマとして語られています。そこで、まずはこれらについて書いて行きたいと思います。


・AIの感情について
この手のジャンルでは最早欠かせないAIに自我はあるのか?といったテーマです。 作中では分かりやすい指標として喜怒哀楽を感じるか?自分で考えて行動する事ができるか?などがありました。

結論から言ってしまうとアトリには自我がありました。まぁここで結局感情の無いロボットでした!みたいな展開になったら大顰蹙でしょうしそりゃそうかといった感じですかね…
喜怒哀楽に関しては、以下のような描写から感じ取る事が出来ます。


喜→主人公との恋が成就した時

怒→主人公や主人公母が傷つけられた時の暴力事件

哀→マスターを失った時

楽→寿命が近づき学校での生活が楽しいと気づいた瞬間


また自分で考えて行動できるかに関しても本編のさまざまな部分での命令違反や意図的な嘘などの部分から分かります。


本編中盤にて主人公がアトリのログを見て全てが経験からの予測行動 プログラムされたものと知り 自我があるかどうかを疑う場面があります。
これに対し自我が無いのにある振りをするロボットの振りだと露見させる事により感情の芽生えを表現(時系列的には作品開始時から自我はあったが読み手への分かりやすい転換部分としての表現)したのは面白かったが、この振りの理由が本人すら感情を自覚せずロボットらしさ発揮するための行動だった点が少しうーんと思いました…
例えば主人公を守るために無意識的にに感情が無い振りをしてたなどの方が展開的には好きだったりします。



・時間について
もう1つのテーマは時間、ここで書く時間とは大きく分けて3つ 「過去」「今」「未来」に関してです。


過去:個を形成するもの、乗り越えるべき壁

今:過去の意味と未来の結果を決める場面

未来:希望、進むべき道


それぞれ、このようなメッセージが込められており作中では基本的に過去<未来<今の順番で素晴らしいものであると描かれていたように感じました。
確かに崩落事故の後遺症やAI暴走事件などの過去は忘れる、乗り越えるべき 「今」この瞬間がずっと続けばいいなどがその最たる例です。
とは言え決して過去を蔑ろにしているわけでは無く、過去があるからこそ生まれたアトリのログは主人公がアトリの感情に気づく所ややトゥルーでの電子世界などで重要なファクターとなっています。

要は、嫌な過去や辛い過去は忘れてもいいが、その他の「過去」は「今」の為に必要なものであり「未来」へ歩むきっかけである。このような事をライターは伝えたかったのだと考えます。




●アトリの願いと幸せとは?
アトリにとっての願いは幼き頃の夢である世界を救う努力する主人公と同じ時間を過ごすことなのだと感じました。
故にその夢を放棄したアトリとその周辺のみを救おうとした主人公を嫌いと称したのでしょう。 つまりアトリにとって主人公が自分と一緒にいる事より世界を救うことの方が重要である事が分かります。 世界=アトリを含むとするなら、より救う者が多い方を選ぶのは当然です。
しかしながら未来を歩むべき主人公にタイムリミットが迫っているアトリは同じように進むことは出来ません。
つまりアトリは主人公とともに歩み幸せを感じる「今」より、自分がいない「未来」を救ってほしいという願いを託したのです。アトリは幸福より主人公と自分の願いを優先度が高いと言えます。


しかしながら物語としてアトリが死に 主人公が未来に向かって歩むENDでは少し後味が悪いです。
そのため最後の1日である「今」を切り取り保存し、主人公が未来を救い終えてから電脳空間で気の済むまで二人で過ごす事でアトリの幸せである2人並んで未来への歩みを進める「今」を擬似的に再現したのでしょう。
このような手法をとりアトリ復活などの御都合主義に走らず幼き主人公の願いを叶え、アトリ目線で見てもハッピーエンドにしたのは流石であると思います。
副題のMy Dear Moment
直訳すると「私の親愛なる瞬間」的にも電脳空間で最後の1日を引き延ばし今この瞬間を永遠に過ごすのは理にかなってENDです。










[気になった点]
やはり非18禁なのと所々の展開が優しすぎるのが気になりました。
特に序盤アトリ→中盤の自我無しアトリの流れに対し、自我無しアトリ→自我自覚アトリへの転換が違和感を感じました。感情を自覚しつつも何処かぎこちなさが残るような喋り方を期待したのですが、即明るいアトリに戻ったのが優しいすぎるなぁ…と思ってしまいます。

非18禁に関してはまぁしょうがない事なので特に触れませんw


総評
[総評]
分かりやすくテーマが示されており理解しやすいシンプルなシナリオ
美麗なグラフィックに使いやすいUIと減点ポイントが少なく優等生的な本作品
中盤見せた不穏な雰囲気がアッサリと分散したのは残念ですが、その点も初心者向けでストレスフリーと考えればむしろ高評価ポイント
最後もテンプレに走らず変わり種で締めくくった所もおもしろいです。
総合的に見たらかなりの良作であると言えます。

サクラノモリドリーマーズ 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]


[評価点]
シナリオ:B-
キャラ:B+
ビジュアル:A
世界観:A
演出:A-
音楽:B+
オススメ度:B+

総合点 73点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]


[評価点詳細]

・シナリオ:B-
共通は楽しめたが個別ルートが今ひとつ伸び悩んだ印象
共通ラストの成仏をトゥルールート枠として追加するなどの方法を取れば締まりも良くなったかもしれません。


・世界観:A
ボダッハを中心にホラー重視で展開されていきます。特にプロローグのワクワク感は見事です。
もっともそこからの失速していきますが…


考察・気になった点

[考察]

●メインテーマ

本作では共通と個別、暮羽ルート毎に異なるテーマが主として据えられていたので、それらについて考察していきます。



『共通ルート』

共通では加害者側の心理 特に「異常性愛」についてに焦点が当てられていました。 以下が各章にでてきた性愛をまとめたものです。


1章:カニバリズム (守安明雄)

2章:対物性愛 (葛木朋成)

3章:サディズム (塔野沢亜里砂)

4章ホモセクシャル (塚田良平)


このように各章のメインとなる人物はそれぞれ異なった性愛感情を有しており、塚田以外ボダッハ赤に取り憑かれ殺人犯としてサクラノモリドリーマーズに倒されています。
このことからもライターが異常性愛=悪として描いた事は明白です。(塚田に関しては殺人をしたわけでは無く、被害者(レイプした事は置いておく)としての面が大きいため、同性愛は否定していないと思います。





『個別ルート』
個別ルートでは、共通とは正反対に被害者と残された遺族に焦点の当てられたストーリーとなっていました。

簡潔にまとめるならば「死んだものに囚われて、その場で停滞しておらずに自分の道を進め」がテーマです。これはまどか成仏時の追いついた追いつかないのやり取りからも分かります。


しかしながら、このテーマは共通に比べると力の入れ具合があまり感じられず、とりあえず個別のシナリオ困ったからこれにしとけ感が凄かったです。
もともとシリアス調が有名なライターなので明るい話は得意じゃないせいかもしれませんが…




『暮羽ルート』
ヒロインが暮羽である必要が少なく実質秀さんルート…

ここでは秀さんと共通の犯人たちとの一番の違いが挙げられています。それは何か?
答えは、単純で人を(性的な意味も含めて)好きになるかならないかです。

秀さんは幼少期に性器をダメにされる+人に執着しない事から異常性愛により殺人を行なっていたモノとは根本的に違う事が分かります。
主人公や両親に対して執着していたような描写があるが、これは自分の存在理由を確立するためのもので裏を返せば自分自信に執着しているのと同義と言えます。

ライターがどのような意図を持ってこのような差異を描写したのかは不明ですが、この違いによりジョーカーとその他との明確な差別化ができており個人的には良い設定であると思います。


肝心のテーマですが、ここでは自己の確立について述べられています。
自らを悪と設定し主人公を正義とする事で存在理由 自己の確立をしようとした秀さん
結果としてのは主人公に殺されなかったせいで自己の確立が達成できず、自己が無い=空っぽ=思い出す現実となり
思い出す現実が無いから深層から抜け出せないといった結末を迎えてしまいました。







[気になった点]
やはり個別の失速具合が1番気になりました。メインルート扱いであろう暮羽ルートもイマイチ乗り切らず、プロローグ>共通>個別の順で面白いのは如何なものかと思います。
基本的に名作と呼ばれる作品は終盤になるにつれて面白くなる、又は大トリを飾る場面だけが最高に良い事が多いので、それだけで本作は名作になり得ないとも言えましょう。
期待していただけに少し残念な結果です…


総評
[総評]
総合的に見ると自分的には評価が低い作品となってしまいました。
73点という点もキャラデザとプロローグ+共通の面白さといった部分が大きいです。
人には進めませんが、地雷レベルでは無いのでやって損はないかなぁ…といった具合です。







※同ライターの明日出逢った少女もオススメなのでできたらやってみてください…

スカーレット 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
日常に焦点を当てたシナリオが目立つねこねこソフトの中で非日常をテーマに描かれた比較的珍しいと思われる本作品

設定もハードボイルド系の映画にあってもおかしくないようなもので、退屈に感じるシーンの少ないエンタメ性の高いストーリーです。 それ故にねこ作品の中でも知名度が特に高く人気のあるタイトルと言えるでしょう。


[評価点]
シナリオ:A+
キャラ:A
ビジュアル:B+
世界観:A
演出:B
音楽:B
オススメ度:A

総合点 79点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[評価点詳細]
一部特記すべきと思った評価項目の詳細を書いています。


・シナリオ:A+
当たり前の大切さといった人によっては助長に感じがちのテーマを取っ付き易く描いた良シナリオ
日常の対となる非日常を避けるべき障害では無く 表面上はアニメや漫画のような若者が憧れる世界としていたのは非常に高評価ポイントです。


・キャラ:A
やや短めの割に人数が多いので掘り下げが足りないキャラもややいますが、それを考慮しても十分魅力的です。
ちなみに自分のお気に入りはナセルとしずかでしかね〜


・オススメ度:A
思い立ったように始めても、腰を据えて始めても楽しめる作品なのでかなりオススメできます。



考察・気になった点

[考察]

●スカーレットにおける非日常
主軸となるテーマは「当たり前の日常のありがたみ」です。同メーカーのラムネなどでは、事故という非日常を用いて日常を壊し、当たり前を失う事でありがたみを表現していました。 この手法は後々の作品にも使われています。

一方でスカーレットに関しては少し違い非日常を「憧れや退屈しない世界」として描かれています。事実主人公である明人は自ら非日常の世界へと進んでいます。 この序盤での出来事が本作における重要なポイントとして最終盤まで深く関係していきます。





●スカーレットにおける日常
非日常が一般人による憧れの存在ならば「日常」は、しずか・九郎といった高級諜報員やエレナ・イリカといった重病人などの人達が求める幸せとして描かれています。
この事は3、4章にて重点的に描写されていました。





●日常と非日常の対比
上で説明した通りスカーレット内では「日常と非日常」を片や憧れ 片や得られぬ幸せへの渇望と設定しています。
これをシンプルに考えるならば非日常を求める者は今ある幸せを理解せずに一時の感情で平和を捨てるという事になります。
しかしながら、主人公である明人も最後にはしずかと共に捨てたはずの日常を選択しています。つまりライターにとって結局日常の幸せとは、それを失って初めて分かる幸せだと言いたいのだと思います。これは初めに触れたラムネと結局は同じ結論であると言えます。


この結論でいくと非日常の世界に身を置き続ける事にした九郎は幸せを知らぬままになってしまいます。

果たしてそうでしょうか?
自身も作中にて発言しているように九郎は生まれながらの諜報員で、ある程度成長してから別当家に入ったしずかや一般人の憧れから弟子入りした明人とは全く別物です。
つまり九郎にとっては非日常こそが日常であり本人が気づいていないだけで既に当たり前の幸せに身を置いているのだと私は考えました。




●しずかとイリカの違い
メインテーマとは少しズレますが、3章にてクローン問題についても書かれていました。 クローンで生まれた子供に人権はあるのか、オリジナルのコピーでしか無いのかといった点です。

率直に言うと、この問題は否定されています。レオンがしずかの臓器を使えなかった事からも明らかです。
何よりキャラの時点からエレナ イリカペアとしずかは大きく差別かされてデザインされています。(二人に比べて強気な性格、凹凸の少ないひんぬー体系、ショートカットなどなど)

よってライターはしずかをイリカとは全く別の人間だと捉えていると考えられます。






[気になった点]
物語序盤 主人公が学校へと復帰した際、しずかと同じ金髪の少女に声をかけています。 わざわざ立ち絵を出してまでの演出だったのでのちに関係してくると思いきや、なんの伏線回収も無かったので少し気になりました。 なんだったんですかね?



総評
[総評]
全体的に少し短めで諜報員パート掘り下げに甘い部分があること以外は高水準に仕上がった作品です。
ねこ作品の中でもかなりとっつき易い方だとは思うので、初心者にもオススメできます。
ただ個人的にはもう少し、テキストに片岡ともさんらしさを出しても良かったかな〜っといった感じです。エンタメ性を高めるためにあの独特の雰囲気を犠牲にしているように感じました。
無人島パートでは所々らしさが見受けられたのでこの場面をもう少し長くしてくれたら大満足のいく出来栄えであったと言い切れたと思います。好みドストライクにはあと一歩及ばずといったところ 残念…

ANGEL TYPE 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
minoriから出された本作品は正直同メーカーの中では知名度も低く、それに準じて評価もパッとしないものとなっています。
しかしながら、BGMや作品全体の描写および雰囲気などには一部目を引かれるものがあります。(事実自分もパケ絵に惹かれてプレイしましたw)
静かな作品が好きな方、特に一風変わった学園モノに興味がある方にオススメの作品です。


[評価点]
シナリオ:B
キャラ:B
ビジュアル:A-
世界観:A
演出:B
音楽:B
オススメ度:B+

総合点 72点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[評価点詳細]
一部特記すべきと思った評価項目の詳細を書いています。


・シナリオ:B
テーマというか、ライターの書きたい事がフワッとしているのか分かりませんが全体的に薄味で訴えかけてくるものがありませんでした。
一部のルートや、部分的な良さが垣間見えるだけに少々残念…


・ビジュアル:A
時代を考えれば十分綺麗と言えます。
何より作風にピッタリの絵柄でタイトルにもあるANGEL 天使っぽさがどことなく伝えわってくるのが良いですね〜


・世界観:A
定時制の学校、鬱、トラウマ等の暗い設定がよく表現されていました。
極力明るい場面を移さないようにされていて全体的に静かで、しかしながらどことなく陰鬱とした世界観が魅力的です。



考察・気になった点

[考察]

●メインテーマ
本作をやっていて1番思ったのはテーマのブレです。どのルートも結論として何が言いたいのかよく分からず、尻切れトンボで終わっているENDが多いです。
主人公の心の病も、未憂の思いも、砂緒のピアノに対するトラウマも、詩希の猫に対する執着も、全て理由が不透明でパッとしないものとなっています。

よって私は、このボンヤリとした部分こそがメインテーマなのでは無いかと考えました。 要は、思春期特有の行き場の無い不安を、理由なき恐怖などを作品全体をハッキリさせないことで表現したという訳です。

とはいえ、仮にこれが本当にライターの思惑であったとしても、唐突に終わるラストやキャラに感情移入しずらい点などは 許容できるものではなく、このような手法は諸刃の剣だなーといったところ…
もう少しエンターテイメント性 終盤などの盛り上げさえしっかりとさせていれば名作になりえたかもしれないだけに残念




[気になった点]
やはり全体を通して水っぽいシナリオある点が気になりました。 せっかく世界観を巧く表現していても肝心のシナリオがイマイチだと良さも半減です。プレイしていて静かなのと薄味は違うと感じました。
コメディやバトル要素などの派手さはなくとも面白い作品というのは、ライターの力量がフルに出るので中々難しいとは思いますが、それでも頑張って欲しかったです…



総評
[総評]
割と酷評はしましたが、全体的には悪くない佳作だと思います。
わざわざ腰を据えてやるぞー!とまではいきませんが、プレイ時間も短く、値段も手頃なので箸休めにちょっと休憩的な気分でプレイするのに最適です。
特に迷子教室やユメミルクスリ等の作品が好きな人ならば、それなりに楽しんでやれるのでは無いかなーといった感じです。
まぁ…気になった方はやってみても良いかもしれません。

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