黄昏のエロゲ感想/a>

黄昏のエロゲ感想

エロゲ感想ブログ たまにオススメ書いたりする。

Omegaの視界 感想


もくじ









作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
比較的マイナーな同人ギャルゲーで全4部作からなるシリーズ物のギャルゲー
ジャンルとしては伝奇モノで、独特なテキスト表現や設定の深さ、伏せ字を多用した伏線の貼り方などなど、理解するのに時間かかるため、考察が好きな方にオススメできる一本です。
逆に言えば、かなり気合を入れてやらないと前半部分で嫌になってやめてしまう方もいるかもしれません…


[評価点]

シナリオ:A+
キャラ:S+
ビジュアル:S
世界観:A
演出:B
音楽:A
オススメ度:D-

総合点 89点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)











[評価点詳細]


・シナリオ:A+
大筋のストーリー自体はありがちですが、設定の練り込み具合と大量の伏線を
張り巡らして尚且つそれらを回収怠らなかったのが評価点です。


・キャラ:S+
メインとなる登場人物達はしっかりとキャラが立っており、それぞれの役割に沿った魅せ方がされています。
特にメインヒロイン?である宮さんは、悪役なのに憎めない、けれど好きにもなれない そのギリギリのラインを攻めた良いキャラ設定で非常に魅力的に見えました。


・ビジュアル:S
古さを感じさせない絵で可愛さの中に、何処と無く不気味さを感じるデザインです。個人的にキャラ設定と並んで本作の高評価ポイント


・世界観:A
ネコを中心に伝奇や魔法、SFなどを肉付けされた世界観
一見小難しいく感じますが、読み込めばそれほど理解しづらいものでは無いのも好印象です。


・演出:B
印象に残っている演出は1章シキのはじまりのラスト、タイトルの伏線回収とネコ語からのEDはかなり良かったです。
しかし、それ以外がイマイチパッとしなかったので、もう少し頑張って欲しかった感はある…


・音楽:A
印象的なBGMが多かったように思います。 あまり其方界隈には詳しくないので確証はありませんが、なんでも音ゲーで有名な方がBGM担当をされてるらしいです。


・オススメ度:D-
評価点自体は高いですが、やはり難解さがトップクラスなのでオススメはできません。
初心者だけでは無くある程度エロゲに慣れた人でも少し厳しい作品かもしれないです。




考察・気になった点

[考察]

まずは、用語やシナリオの最終的なまとめからしていきたいと思います。

アキかけたシキのアイまでの考察はこちら(https://erg0327.hatenablog.jp/entry/2020/01/28/175203)なので先にこっちを読んでからの方が理解しやすいかもしれません。





●用語説明

本編に出てきた重要な用語を簡単に説明していきたいと思います。


・魔眼の刺し手
男の魔眼質の事
特にGW(GreenWood)と呼ばれるものは直接ネコガミと同化する事ができ、戦闘能力が格段に上がる。
Omegaの視界では、3人の魔眼の刺し手が登場した。(主人公、貴奴、カルロサ)


・雫
雫を持つ人物がいるだけで、その周りで事件やらが起きる能力
簡単に言ってしまえば主人公体質兼主人公補正のこと。


・三重偉大
魔眼の刺し手、イツワ(10番目)の継承者、雫の3つを持ち合わせた人物のこと。


・ツェロル
ネコガミを自然発生させるもの
本編では結局登場することは無かった。


・C
CAT 要はネコガミの事


・D
DOG ネコガミが移行して次のステップへ進んだ存在
利己的で他者を利用する孤高の存在であるCに対して集団に属し人を信じる性質を持つ。










●WCLについて

ミルハとカルロサがLuLeから逃亡後に作った組織
下部組織にネコガミを宿した紙(封紙)を使用するcoven


・coven
WCL傘下の組織、ネコガミ遣いと洗脳されたLuLeの残党から成る集団で主にネコガミの回収を行なっている。


・飯窪家
イツワ(10番目)が魔眼の刺し手に取り憑き世代を紡いだ家系
8相が所持しているイツワ(1〜8番目)を取り戻す為にWCLの仲間となる。


・月狂跳
ネコガミを宿した封紙の事
それぞれ得意な役割があり 役割ごとPHASE1〜10のナンバーが割り振られている。以下がその特徴

1:斬撃による攻撃
2:隠匿や防衛などの守り
3:治癒
4:作成や改造
5:洗脳
6:相手の力の吸収
7:力の増幅、限界突破
8:不明
9:飛行能力
10:取り憑き能力


・WCLの目的
基本的な目的は、月狂跳の回収 魔眼の刺し手の完成 ツェロル回収等だが、一番の目的は楽しむ事であり、LuLeとのいざこざもWCLにとってはゲーム感覚の遊び扱いしている。










●LuLeについて

アリスの血を濃く受け継いだ8人の魔女とその信者達の組織


・WE
8人の魔女が使役するネコガミの集団


・8相
レミリアを連れて逃げ出したエンドルが選律と共に作り上げた、ネコガミ遣いの家系 各家系ごとにイツワのかけら(1〜7番目)を所持しており得意な分野が決まっている。


・LuLeの目的
カルロサとミルハによって壊滅させられたLuLe及びWEの再構築と、それに伴うベロアとミリアムの若返り。


・冬夏が8相を憎んでいた理由
男のネコガミ遣い(魔眼の刺し手)が8相の家系に生まれるたびに処分(殺害)されている事を知ってしまったから。
基本的には1相である綾目が処理係で冬夏の代では姫様が担当していた。











●個人ごとの目的

WCLとLuLeも一枚岩では無く それぞれに思惑があったので、それらをまとめてみたいと思います。


・カルロサの目的
妹であるミルハに遊びを提供すると共に自分自身も楽しむ事が出来るゲームを作り上げる事


・選律の目的
ミリアムとベロアを殺害して、事実上の8相ボスになる事


・西石貴奴(音)の目的
8相が所持しているイツワのかけらを集め、男から女の身体へと移行する事


・道具の目的
不明
貴奴のための行動にも見えるが全体的によく分からない行動が多い。
最後に自分の役割はまだあるような事を呟いて消えたが、その伏線は回収されていない。








●過去にあった出来事


・LuLeとWCLの過去

魔女の始祖アリス誕生

アリスの血を引いた8人の魔女とその賛同者による組織「LuLe」と魔女の使い魔であるネコの組織「WE」の誕生

LuLeの仲間?である白のミルハとその兄(男の魔眼持ち)が逃亡 (兄が妹の為にしたなにかがLuLeの怒りをかったせい?)

兄妹を追った最強のネコ 黒のイツワ(LuLeの仲間?)が魔眼の刺し手(逃げた兄妹の仲間)と相討ちになる

イツワは1〜10に分裂し、10番目が魔眼の刺し手の死体に取り憑く

逃げた兄妹は魔眼使いを集め(WCL、coven誕生?)LuLeの襲う

兄妹に撃破される事を恐れたエンドルがドレミリアを連れて日本へ逃亡
この時に選律と出会い 8人の素質のある魔眼持ちを集めて8相(綾目、三春、永久、奇士、玉梓、玖威、狩屋、大黒(ミリアムの代理?))が誕生

レミリア、エンドル、ミリアム以外のLuLeメンバーを改心又は撃破成功

ミリアムがドレミリアを連れた選律と出会う、 ミリアムは、この時壊滅したLuLeの再結成を決意

レミリア死亡、エンドル記憶操作はこの時期か?

黒のイツワ(10番目)が魔眼の刺し手の家系に顕現、8相から残りのイツワ(1〜8番目)を取り返すため白のミルハの仲間になる

その後作中の時間軸で、LuLe側とWCLの対立進行中




・主人公の過去

ミルハとの話し合いでWCLの傘下にくだったイツワ(10番目)が主人公の身体を奪い転生

この際イツワ(10番目)はイツワ(9番目)が発見されるまで眠る事になっていたがミルハを疑い、そばで見張る為に自信の記憶にロックをかけた。

つまり主人公の人格=記憶を失ったイツワ(10番目)となる。

数年後に主人公(イツワ)は記憶を失った状態で、道具、貴奴、冬夏、姫様、カルロサと海岸で出会う。

この時にカルロサ、冬夏と共にシロ(人形に扮したネコガミ)を砂浜に埋める

以降記憶を失ったまま作中の時間軸へ


・西石貴奴(音)の過去
玖威家にて男として誕生、規則に従い殺処分になる筈だったが道具により真然名無へと引き渡される。

道具により教育を受け成長

数年後、主人公や冬夏と海岸で会合

男でありながら主人公に恋をしてしまう。(この時の感情が後に起こす8相殺しの直接的な原因となる)

以降作中の時間軸まで成長










●本作のメインテーマ

本作品のメインとなるテーマは、「対称な二つの違い」であると考えます。
C(猫)とD(犬)、Y(男)とX(女)、黒(イツワ)と白(ミルハ)、WCLとLuLe等、作中で様々な対象となる物や人物が登場します。この2つは相反するだけあって、お互いの事を理解することは決して出来ず双方 自分の方が正しいと思って行動をしています。それ故に争う事あったとしても、お互いに理解できなくとも、寄り添って生きていくことは出来る。
簡単な文章になってしまいましたがライターが表現したかったのはこんな感じのことなのかなぁって思います。


なんかフェミニストとオタクみたい…










●未回収の伏線

・福音光輝十二の悲劇
シキのはじまり序盤で出てきた単語だが 以降一度も登場せず、結局何の事なのか一切不明


・イツワ(9番目)の行方
EDムービーに出てきたコトハネが9番目である事は間違い無いが作中では結局登場せず、ムービー内でかれおの手に渡っている事が判明したのが違和感


デウスエクスマキナ
全てを終わらせる機械仕掛けの神らしいが結局顕現する事は無く謎のまま。


・エンドルファについて
レミリアを連れ去り8相誕生のきっかけとなって人物で真然名無によって記憶を戻されている場面まであるのに結局招待が判明せず終わってしまった。
状況的に判断するならば、同じく名無によって記憶をいじられていた描写があるチノが最も怪しいが断定は出来ない。










●疑問点

・カルロサとミリアムの確執
カルロサが何を行なってミリアムと対立したのかが不明瞭
死んだミルハの人格をネコガミの身体へと移したのだと推測出来るが、なぜそれがミリアムの怒りを買ったのかが不明


・魔眼の刺し手について
イツワ(10全)と刺し違えた刺し手の身体は、人格がネコガミに移り不要となったミルハの骸だと思われる。しかしながら、その骸に入り込んでいた人格が不明
最も可能性が高いのはミルハが移ったネコガミの人格か?











総評

[総評]

読みにくい文章と難解な設定、絵柄やBGMが良くても最後まで完走出来る人は多く無いであろう内容です。
しかし商業モノでは表現できない本作のような人を選ぶ一点集中型の作品は同人ならではのモノであり続編も是非プレイしてみたい…そんな風に思える出来栄えでした。総合的にはかなりの良作であると感じました。

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