黄昏のエロゲ感想/a>

黄昏のエロゲ感想

エロゲ感想ブログ たまにオススメ書いたりする。

Omegaの視界 個人的メモ




もくじ

概要

Omegaの視界 アキかけたシキのアイまでに開示されている情報を自分なりにまとめてみました。

完全に自分用の考察をブログに載せているだけなのでおかしい部分もチラホラあると思いますがご了承を。






登場キャラ

シキのはじまりで登場した人物


飯窪真言(マコト)
主人公

飯窪現実(アラミ)
主人公の母

飯窪知狡
飯窪 本家の当主 主人公の叔母

飯窪源四
主人公の祖父



宮岡門王水(カドミ)
通称宮さん ねこざんまいの店主


西石貴奴
自称主人公の幼馴染


千野チノ
マスクをした謎の女 飯窪側の人間


三春冬夏(フユカ)
三春家の息女 生まれつきの金髪

三春のぎか
三春家 現当主


狩屋寧子 ねいこ
克杖の母

狩屋克杖
狩屋家の息女 身体能力が高く頭も良い


綾目姫様(きさま)
嘉多里辺茶屋の次女

綾目在夜 ありや
嘉多里辺茶屋の三女


永久卑尊
三春お抱えの医師 永久家


奇士道具 きさむらどうとも
西側の三春系列


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アキかけたシキのアイで登場


大神雪鳴
真言の友達 霊視能力あり


かれおの仲間たち4人(全員偽名)

みみみ=元気ロリ娘
アイ=ツン眼鏡
アルコ=おっとり不思議ちゃん短髪
サクラ=暴力女 褐色 Iron


玖威価無
玖威家の当主?


玉梓選律
西部のトップ玉梓の当主?






●登場キャラ(不明確)

アリス


ミリアム
8相のボス的な存在


赤の女王
状況的にミリアムの可能性大


ベロア
ミリアムの使役するネコ
正式名はケルベ=ロア


レミリア
ミリアムの妹
三春の始祖 既に死亡



鍋島竹争
本名はエンドル・ファ
8人姉妹の生き残りネコのガルガルを使役 現在記憶喪失中


真然名無
WC_001:GM
鍋島竹争の記憶を戻そうとしていた人物 GMゲームマスターの略称か?
ノート様と呼ばれており 司書長のお気に入り






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登場する組織と目的

omegaの視界には大きく分けて二つの組織があると考えられる。

一つ目が赤の女王率いる8相の集まり

二つ目が白のミルハ率いるcovenおよびWCL
主人公の家系である飯窪家が白側に在籍しているかは不明



この二つの組織は対立していると考えられ、白&黒側の目的は「ツェロル」の回収及びミルハの片割れを取り戻す事、魔眼の刺し手の完成

現状「ツェロル」が何かは不明だが、描写的に目的達成よりも暇つぶしのゲーム感覚といった部分が強いと思われる。



赤の女王側の目的はアリスの血族であるLuLeの復活が目的 その為には「ツェロル」が必要


シキかけたアキのアイ終了時点ではこの二つの組織が水面下で活動を続けている場面がメインストーリーとなっている。







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描写のまとめ

作中に度々出てくる意味深な描写を現状わかる範囲でまとめてみました。
●は各章のタイトル


シキのはじまり

●しろおにしろうるり

ミルハの兄と偽りの黒は同一人物でなはない

白黒の目的
ツェロルの回収
ミルハの片割れを取り戻す事
魔眼の刺し手の完成






●REDQUEEN
[アリスの血はふたたびめぐる 二度巡る 再び廻る]
過半数が殺された8人姉妹(LuLe)の再復活の比喩?

LuLe=Lunatic Leap






●古き魔物達の騙り

ミリアムと選律の会話

東家の3と1の当主殺害される 7の当主も襲われる
3は永久 1は綾目

7の家は妊娠中=狩屋家で確定

ツェロルはLuLe復活に必要






●E.O/XY 以下略
殺人事件の犯人と謎の人物×2の会話

殺人事件の犯人は男の魔眼持ち
犯人は薬を服用しないと殺人衝動が抑えられない






●桂女
選律とミリアムの会話

レミリアの血族である三春家は8人姉妹確定
残りの6家は候補に過ぎない






●White Corpuscel
白のイツハと謎の人物の会話
ゲームの指示をしているか?

彼=主人公 又は偽りの黒

三重偉大の完成とは?






●新しき魔者達は以下略
永久卑尊と三春のぎかの会話

Miriam.SHOB =ミリアム

綾目と同じ事とは?


白のイツハ側は自由にネコを使役できる。






●Note=Due
WCLの三重偉大に対する記録






●Mの飛沫
ミリアム視点の回想

選律がドレミリア連れてミリアムの前に現れる。

レミリアを長として7人を携える。

ここで言うミリアム視点のドレミリアとは、ドレミリアの血族である三春のぎかor冬夏の可能性大→後のES/eight以下略にて本物のドレミリアであったと判明

選律はミリアムに不死を与えられている。






●ES/eight以下略
Mの飛沫でミリアムが触れたドレミリアを連れ出した妹(エンドル=ファ(鍋島竹争たから)の回想シーン

「ツェロル」=パストラリーの猫
ツェロルは物では無く元は人だったネコ?
連れ出した先で選律と出会い 選律は自分含め6人の魔眼持ちを見つける、7人目はドレミリア(後々の三春家)


黒のイツワは魔眼の刺し手と相打ち
白ミルハの兄と相打ちになった魔眼の刺し手は別人だが、男の魔眼持ちという共通点あり
魔眼の刺し手を差し向けたのは8人姉妹の敵 黒のイツワと8人姉妹の関係性は不明

魔眼の刺し手=その身にネコを纏いて=ネコを使役するのでは無くネコに変幻すると予想

イツワは1〜10に分かれる ただし9と10は紛失







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アキかけたシキのアイ

●我がハイは●●でもある
白のミルハとイツワ(10番目)の会話

ES/eight以下略での判明した黒のイツワは魔眼の刺し手と相討ちになった出来事の後 イツワは10番目の力で刺し手の骸を操り、子をなし代を重ねた。
紛失した10の居場所判明

元々黒のイツワは白のミルハの敵であったが、魔眼の刺し手の身体を得たことにより味方になる(身体に影響された?)

「WE」はネコ 「LuLe」は魔眼使いの組織

分かれた10番目以外のイツワ(1〜8番目)は8相が所持している、9番目に関しては居場所不明

イツワ(10番目)は白の傘下に入り、ミリアムを駆逐、8相の奪ったイツワ(1〜8番目)を取り戻すことになった

本来、イツワ(10番目)が奪った魔眼の刺し手の家系に男が生まれた場合のみその男の身体にイツワの意識が顕現するとされている。
しかしこの章では女の身体に顕現しており異端現象とされていた。






●Re “T” same以下略
LuLeの生き残り鍋島竹争(エンドル=ファ)がWC_001:GM真然名無に話しかけられている場面

記憶操作されている鍋島竹争の記憶を戻そうとしている

記憶操作を施したのはLuLeの誰かか?

真然名無らしき人物のCGあり






●しろのくろにくる以下略
黒のイツワが魔眼の刺し手と戦い10のかけらに分割、その後10番目のみ相討ちとなった魔眼の刺し手の骸に入り込む描写






●grin like以下略
殺人事件の犯人(男の魔眼持ち)の心理描写

殺人衝動に抗いながらなにかの目的を果たそうとしている?

犯人のCGあり






●弦召そ待つ
主人公が過去に女の子と海で遊んだ回想シーン

CGから、主人公の幼馴染は、きぃではなく冬花であると判明






●試写の武闘
謎の人物目線の描写

白のミルハとその兄カルロサ(名前発覚)がLuLeと対立する事になった理由が描写されている

この章によるとミルハは一度死んでいるが、後にカルロサと共にLuLeから逃げている

LuLeと対立する事になった原因=死んだミルハを生き返らすために行った何かと予想






●十三(昼、夕 以下略
ミルハとチノの会話

ノート様=WC:001GM確定
ノートは司書長であるミルハの兄カルロサのお気に入り





●-ess、+antiESS以下略
真然名無と謎の人物の会話
作中開始時の18年前に魔眼質の男子が誕生した時の描写


ここで登場する人物が西側にしては訛りが無さすぎるとツッコみを入れられている事から同様の描写があり一人称も同一であるため この人物は奇士道具である可能性大


8相側で真眼の男の子が生まれるが、8相のボス ミリアムが魔眼の男に対して良い印象を持っていなかった。
そこで奇士道具が秘密裏に真然名無へ赤ん坊を譲渡した。









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全体のストーリー

これまでの情報を整理して作中ストーリーの流れを自分なりに考えてみました。


魔女の始祖アリス誕生?

アリスの血を引いた8人の魔女とその賛同者による組織「LuLe」と魔女の使い魔であるネコの組織「WE」の誕生

LuLeの仲間?である白のミルハとその兄(男の魔眼持ち)が逃亡 (兄が妹の為にしたなにかがLuLeの怒りをかったせい?)

兄妹を追った最強のネコ 黒のイツワ(LuLeの仲間?)が魔眼の刺し手(逃げた兄妹の仲間)と相討ちになる

イツワは1〜10に分裂し、10番目が魔眼の刺し手の死体に取り憑く

逃げた兄妹は魔眼使いを集め(WCL、coven誕生?)LuLeの襲う

兄妹に撃破される事を恐れたエンドルがドレミリアを連れて日本へ逃亡
この時に選律と出会い 8人の素質のある魔眼持ちを集めて8相(綾目、三春、永久、奇士、玉梓、玖威、狩屋、大黒(ミリアムの代理?))が誕生

レミリア、エンドル、ミリアム以外のLuLeメンバーを改心又は撃破成功

ミリアムがドレミリアを連れた選律と出会う、 ミリアムは、この時壊滅したLuLeの再結成を決意

レミリア死亡、エンドル記憶操作はこの時期か?

黒のイツワ(10番目)が魔眼の刺し手の家系に顕現、8相から残りのイツワ(1〜8番目)を取り返すため白のミルハの仲間になる

その後作中の時間軸で、LuLe側と白側の対立進行中






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疑問点

現状の疑問点をわかる範囲で考察していきたいと思います。


「月狂跳とは?」
恐らくはネコを紙に封印したもの
本来は白側の秘術であったが、何故か8相も使い始めたことから白のミルハは味方に裏切り者がいると邪推している。





「三重偉大とは?」
不明





「姫様が主人公に好意的な理由」
不明、単純に好み?






「宮さんの正体」
アキかけたシキのアイ序盤[我がハイは●●でもある]の章にてミルハとイツワ(10番目)の会話しているシーンが出てくるが、この際に映り込む下半身が宮さんの服装と酷似している。
そのため現状はイツワ(10番目)が最有力と思われる。





「ネコの萌芽(ツェロル)とは?」
不明だが、無機物ではなく生物である可能性が高い




ノートとは誰のことか
真然名無で確定






「白のイツハの兄とは?」
登場はしていないが、今作のボスであるのはほぼ間違いなし。





「主人公の存在理由」
最初は、イツワ(10番目)を宿した肉体と考えたが、それだと宮さんの正体と齟齬が出てしまう。
単純に貴重な男の魔眼持ちというだけか?





「イツワが奪った魔眼の刺し手の家系」
宮さんの正体がイツワ(10番目)出ないとしたら時点で怪しいのが主人公となる。
よって飯窪家が魔眼の刺し手の家系の可能性大





「呼び水たる月の雫とは?」
不明


主人公が劇で見たネコの化け物
劇の目的は魔眼持ちを見つけるためっぽい描写があるので、魔眼持ちにのみ見える魔術か何かか?

この際8相側に主人公が魔眼持ちだとバレなかった理由は、宮さんのチョーカーのおかげ?






「玄の森殺人事件の犯人」
18年前に道具が名無に預けた赤ん坊






「試写の武闘について」
この章では、眼鏡をかけた男が出てきたがこの正体が不明である自称イツワの片割れと述べているので、かれおから、黒のイツワの兄弟である「茶黒の首(オウト)」扱いされている大神が有力か?

ただし殺人事件の犯人だと思わしき赤ん坊と同一の目(赤色の目)をしている点が少し気になる…





「真然名無の正体」
真然名無のCGが●Re “T” same以下略にて出てくるが、その見た目が西石貴奴(にしいしきぃ)と非常に酷似している。
ただし眼の色の判別が難しいの確定ではない

名無は道具と裏で繋がっている可能性があり、道具が診療所にいるのは貴奴(名無)と会話するためだと推測出来る








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まとめ

とりあえず現時点で確定、推測出来ることを書いてみました。
アキかけたシキのアイ終了時点である程度の物語が分かるのは流石ライターさんといったところですかね〜

みずいろ感想(簡易版)

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
ねこねこソフトけんちゃんシリーズの一作目 過去の行動により現代が大きく変わるみずいろシステムの元になった作品です。
ねこねこソフトの中でもかなり古い作品なので、演出面やビジュアル、システム周りに不備はあります。
しかし片岡とも氏の書く所謂ねこねこっぽい、あの独特の雰囲気と表現は最近の作品と比べても遜色無く、むしろ作られた時代が古いからこその強みがシナリオの良さを際立たせています。

本作のライターは、米村純一氏と片岡とも氏の2人ですが、片岡とも氏の手がけたシナリオは日和ルートのみで 残りの4キャラに関しては全て米村純一氏が書いています。
評判的にはどうしても、ねこねこの顔である片岡とも氏が担当したルートの方が良い評価を得ていますが、他ルートも決して悪い訳ではなく、短くまとまった泣きゲーよりのストーリーとなっています。


[評価点]
シナリオ:A
キャラ:B+
ビジュアル:B
世界観:B+
演出:B+
音楽:A
オススメ度:B+

総合点 77点





考察(ネタバレ有)

●過去編について

みずいろは過去の思い出が重要なテーマだけあって先輩除く全てのルートで過去の出来事が重要な意味を持っていました。特に日和ルートとむつきルートでは、それが顕著に出ていたと思います。
それだけに過去編が本編に比べて圧倒的にボリュームが少なかったのが少し残念です…

またけんちゃんシリーズには過去編の前にプロローグがあるのが定番ですが、初期の作品でまだブランドの方向性が定まっていなかったのか本作のプロローグは非常に短かったです。
個人的には、ねこねこの真骨頂は、このプロローグにあると言っても過言ではないと思っているので、この点も残念…






●日和ルートについて
日和ルートは、みずいろ一番のメインストーリーだけあってシナリオや演出に力が入っていました。
ここでは、その日和ルートについて考察していきたいと思います。




・主人公との別れ
日和ルートでのみ、幼少期に日和が引っ越してしまい主人公と離れ離れになってしまうイベントが起こります。
片岡ともさんにとってこの離別というテーマには大きな思い入れがあるようで、みずいろ以降の作品にも、度々出てきます。
簡単に説明してしまえば要は、離れてしまった、幼馴染が再び巡り会う話な訳ですが、簡単な構成を説明すると
「プロローグでの出会い→過去編での別れ→現代で会合→再び別れ→再度会合」
このような流れで進んでいきます。
出会いと別れを繰り返すストーリーなので終盤では、主人公の決して日和を離さないといった思いがよく表現されていました。
文字通りキャッチコピーにもあるように…離れえぬよう、流されぬよう、ぎゅっと…という訳ですね。

それ故に “過去編について” で触れたように過去編のボリュームが少なく、1度目の出会いと別れがイマイチ伝わってきづらい問題があります。
もしかしたら、あえて別れをアッサリ気味にする事で離れて始めて知る大切さを表現したかったのかもしれませんが、であるならば主人公が涙したシーンをもう少し詳しく描写した方が良い訳ですしね…





・日和の記憶について
ルート終盤で、日和の生き霊(作中で名義されていないが恐らくこの表現が一番近い)消滅後に主人公は本物の日和と再会します。
個人的には、ここで生き霊時の記憶を戻して完全ハッピーエンドにしても良いと思った訳ですが、あえて記憶を失ったままにする事で別れと出会いを同時に表したのは流石と言わざる得ません。

失ってしまった日和(生き霊)の意思を受け継ぎ 再会した日和(本体)と一緒に歩いていく、そして最後にストローの指輪の展開を入れる事で御都合主義にならない程度の幸せを与える...
非常に良く出来た ライターの離別への思いが伝わってくる完成度の高いストーリーだと言えます。





・みずいろについて
日和ルートクリア後に「みずいろ」エピソードがおまけに追加されます。これは3分程度で終わる超短編なのですが 恐らくは、幼少期に別れる事なく、成長した日和と主人公、要は本編では決して見ることの出来ない2人の姿を描いた物だと私は考えました。
結局 キャッチコピーにもあるように2人でぎゅっと近くに寄りそえあえば、幸せになれる訳ですね。

また2人寄りそえば幸せになれるといいましても同じけんちゃんシリーズのポン枠であるラムネ、そらいろの七海は主人公と一緒にいても一度は不幸になっています。
しかしこの2人と違い日和は主人公が居なくても交通事故直前まで普通に過ごしていたことがストーリーから分かりますし、ある程度自立し、主人公に頼りきりでない部分から差別化されていると言えます。
ラムネ、そらいろを書いていた時の片岡とも氏がそこまで考えていたかどうかは不明ですが…







まとめ

雰囲気の良い舞台設定と演出、耳に残るBGMとテーマ性の高い個別、そして けんちゃんシリーズの元祖だけあって非常に面白い作品でした。 みずいろを一番最初に持って来なかったのを後悔しているレベルです。
本作は、以降の作品にも大きく影響を与えていますし 堂々とねこねこの顔と言ってしまっても過言ではない!……そんな作品でした。

ツイッター投稿 エロゲ感想 まとめ

●概要
ブログ開設以前にツイッターで投稿していた感想をまとめてみました。
基本的にネタバレありで書いていたきがするので未プレイの際はお気をつけください。


●リスト

あした出逢った少女


あした出逢った少女 攻略完了!

シナリオ A+
キャラ C+
世界観 B
演出 B
オススメ度 B+
システム C

4姉妹+夏+田舎といった作品で某痕を思い浮かべてしまう作品ですw
ミステリー+鬱+ホラー要素の入ったシナリオで過去編と現代編により話を展開していくタイプでした。







この世界の向こうで


この世界の向こうで 攻略完了!

シナリオ B +
キャラ B
世界観 B
演出 B
音楽 A
オススメ度 B +

総合点 73点

余命3ヶ月のヒロインを「救う」といったよくある設定
ボリュームも少なく全体的に地味な作品でしたがヒカるものを感じた作品でした。BGM、特にOPアレンジが作品にあっているのも好印象
ジャンルとしては泣きゲーですが感動の押し売り感が少ないので、その手のものが苦手な方でも楽しめると思います。
設定的に暗くなりがちな作品かと思いきや明るいシーンやパロネタなどもありテンポよく進めることが出来ました。
値段も安いので是非プレイしてみてください。







るいは智を呼ぶ


るいは智を呼ぶ 攻略完了!

シナリオ A
キャラ B +
世界観 B
演出 B
音楽 B
オススメ度 A

総合点 78点

女装モノの有名作ですね〜途中でリタイアしたのを改めてクリアしました。
面白かったのですが、ラストがイマイチあっさりしすぎな気も…
智姉の事についても解決してませんし、ユンフェイの上の組織についても未解決だなーといった感じ
FDの評判的にこのあたりのことをFDで描写するのかな?
あとは茜子ルートがラストじゃなくてグランドルート的なものを作って欲しかった感はある。







るいは智を呼ぶFD


るいは智を呼ぶFD攻略完了!

シナリオ A
キャラ A
世界観 B
演出 B+
音楽 B
オススメ度 A

総合点 79点

FDとなってますが実質続編のようなものでした。
本編で丸投げした部分も回収しておりサブキャラのルートも追加されていたのでボリュームも本編並みにありました。
呪い関係の設定について深く追求するのかと思いましたが、そんな事は無く基本的にファンタジー要素は最後までそういうものとして扱われていました。 その分、社会の善意と悪意 それに対する主人公の考えなどが強く描写されています。
終盤の悪意に満ちた呪われた社会での生き方の結論などはどこなくCARNIVALを彷彿しなくも無くも無い…
全体を通して出来が良く
主人公がかっこかわいいのでそれだけでもプレイする価値はあると思います。







波の間に間に


波の間に間に 攻略完了!

シナリオ B +
キャラ B +
世界観 S
演出 B
音楽 C+
オススメ度 B

総合点 76点

非常に雰囲気の良い田舎離島ゲー
シナリオもそこまで大きく動く展開は無くゆったり進んでいくので重い作品の合間にやるのにちょうど良い作品かと思います。
欠点としてはHシーンのBGMがどう考えても陵辱モノにしか聞こえないところ。
他の部分のBGMは違和感ないのになんでここだけこうなってしまったのか…







あえかなる世界の終わりに


あえかなる世界の終わりに 攻略完了!

シナリオ A
キャラ B
世界観 B +
演出 B
音楽 B
オススメ度 B

総合点 79点

SF+陰謀モノ
中盤が多少ダレる部分もありましたが伏線回収もそれなりに行われおり面白い作品でした。
イマイチな点としては個別ルートの異様な短さ、9割5分共通で個別はED後の一部のみでした。
複数の事件が関係しあって最終的に一つに収束するタイプのシナリオなので、各ヒロインの個別で個々に関係する事件の詳細を描写していく構成の方は良かったのでは?と思ってしまいます。
重要な伏線は回収されてますが、未回収の伏線もいくつかあり個人的に気になったのは主人公の妹関係 終盤で描写された虎太郎との過去の約束 序盤にリップルがすり替わった病弱キャラなどです。
総合的には細かい事に気にしなければ勢いで楽しめる作品なので、オススメです。







捻くれモノの学園物語


捻くれモノの学園物語 攻略完了!

シナリオ B
キャラ A
世界観 B
演出 B−
音楽 C
オススメ度 B−

総合点 71点

結構言われていますがフルプライス作品にしては共通個別ともに量が少ないため期待してやると肩透かしを喰らいます。

肝心のシナリオの方は唯&雫ルートが短いなりに構成がしっかりとしていたので楽しむ事が出来ました。
しかし、それ以外のルート、特にさやかルートは始終駆け足気味
またBGMの数が14曲と少ないため良い場面でも何度か聞いたBGMが流れるため盛り上がりかけてしまう事もチラホラ
特に場面転換の前と後とでBGMが途切れずに同じ曲が継続する事が多いのは個人的にもマイナスポイントとなってしました。
結論としては力の入れどころを間違えた作品といった印象
無駄にクイズやゲーム要素を入れたりサブキャラを豊富にしたりせずに、設定をそのままにシナリオ量を増やしキャラの感情をしっかりと描写していれば良作になり得たかもしれない作品でした。
割と酷評はしましたが、シナリオは光る部分もありキャラやCGのレベルは高いのでライター詐欺の件を考えなければ、地雷と呼ぶレベルの作品では無いと感じました。
ボリュームが少なくサクッとプレイできるため値下がり後にプレイしてみるのも良いかもしれません。






木漏れ日のノスタルジー


木漏れ日のノスタルジーカ 攻略完了!

シナリオ A
キャラ B+
世界観 S
演出 B+
音楽 A
オススメ度 A+

総合点 84点

SF雰囲気ゲーで非常に近未来SF世界観の作り込みが素晴らしい作品でした。
またUI関連などのデザインも非常に凝っており作品のクオリティを上げる出来となっています。
基本的にシリアスな作品が多い近未来SFモノですが本作は全編通して非常に優しい話が多く、それでいて機械に自我はあるのかといったテーマについてしっかりと語られていました。
雰囲気ゲーとしてはTOPクラスの作品であるかと思います。







蒼色輪廻


蒼色輪廻 攻略完了!

シナリオ B
キャラ B
世界観 B+
演出 S
音楽 B
オススメ度 C

総合点 72点

ループ兼異世界転生モノ
一番特徴的なのは攻略方法で、難易度が非常に高く古い作品なのでシステム面も良いとは言えず
そのため攻略に手間取ってしまいシナリオに感情移入する事が難しい作品でした
本作はゲーム要素部分にも力を入れている作品で物語重視の自分としてはあまり相性の良くない作品でした。
シナリオ自体は鬱描写や陵辱描写などを気にしなければ、十分楽しめる内容だと思います。







ゆのはな


ゆのはな 攻略完了!

シナリオ B+
キャラ B
世界観 A+
演出 B
音楽 A
オススメ度 A

総合点 79点

田舎&冬ゲー
雰囲気が非常に良くキャラデザやシナリオを含め全体的に柔らかい印象
個人的にはPULLTOP3作品の中で一番面白かったです。
またBGMの使い方がうまく、個別ルート終盤のここぞといった場面でながれる「満ちる季節」は最高です。

残念だったのは、他に比べてゆのはルートが短い点
トゥルールート扱いなので簡潔に描写したのかもしれませんが、もう少し長くても良かったかもといった感じでした。







翠の海


翠の海 攻略完了!

シナリオ A
キャラ B
世界観 S+
演出 A
音楽 B
オススメ度 B

総合点 86点

館モノ&サスペンス
ミステリー要素も多少はありましたが、あまり主題には据えおらず、どちらかといえば成長物語の部分をメインに描写していたように感じました。
周りが森に囲まれた屋敷といった舞台設定が非常によく閉鎖空間でありながら窮屈さを感じず
館に対しての考え方がヒロインによって監獄、楽園、安全地帯など違いがあり、個別ルートでもその面を大きく推していました。
批評空間でも比較的評価が高い作品ですが、個人的には評価点以上に楽しめた作品でした。シリアスよりの作品ながらゆったりした雰囲気が楽しみにたい方にはオススメできます。








竜†恋


竜†恋 攻略完了!

シナリオ B+
キャラ A+
世界観 B
演出 S
音楽 A+
オススメ度 C

総合点 90点

1〜2時間程度で終わる短編作品
ボイスはありませんが、その分BGMや演出に力が入っていた印象
短編なので製作費用が少なくて済んだおかげか2005の作品とは思えないほど全体的に高水準の作品です。
お伽話によくある竜殺しの逸話をオマージュした作品でありながら王道とは一歩ズレた本作品
序盤中盤は伏線を貼りつつギャグメイン、終盤でシリアスといった構成
CG演出音楽シナリオどれをとっても2005年の作品とは思えないほど出来が素晴らしく、特にCGについては今でも余裕で通用する美麗さです。
短編+ボイス無しで値段も3000円とコスパが良いとは言い難いため人に勧めるのは、躊躇する本作
しかし、内容としては非常に良いものなので気になった人は是非やってみてください。







120円の春


120円の春 攻略完了!

シナリオ B
キャラ B
世界観 A
演出 B
音楽 S+
オススメ度 A

総合点 79点

4つの作品がまとまった短編集
1作品だいたい1時間程度で終わるのでサクッとプレイできます。
THE日常のテンプレみたいな作品なので派手な作品が好きな人には合わないかもしれません。

本作はシナリオも良いのですが、BGMのクオリティが高く春夏秋冬のテーマ曲は雰囲気作りの主軸になっていると言っても過言ではありません。
全年齢対象でコスパもあまり良いとは言えませんが、非常にオススメできる作品です。







ソーサレス✳︎アライヴ


ソーサレスアライヴ 攻略完了!

シナリオ A
キャラ B+
ビジュアル A+
世界観 B
演出 S
音楽 B−
オススメ度 B+

総合点 82点

起承転転転転結みたいなシナリオ
アライヴ編に入ってからの勢いが一気に増していき、それまでのぬるま湯シナリオとの対比でより面白く感じてしまう節のある作品です。
ソーサレス編が長い前座扱いで、この部分で伏線を撒いておきアライヴ編で一気に回収といった形式
この際に伏線を伏線と思わせないような描写をしている弊害かもしれませんが、共通個別が出来の悪い異世界キャラゲーになっており作品の質を下げているように感じました。

ソーサレス編で伏線バンバン出てくるのでスキップを使うとアライヴ編の面白さも減りますし、ソーサレス編が合わない人は本当に合わないと思うので、オススメしずらい作品です。
気になった人は体験版で合う合わないを確かめた方が良いかと思います。
ですが、ソーサレス編の茶番もアライヴ編と組み合わさる事で魅力が増しているのも事実です。
特に試合前の円陣シーン……序盤中盤はアホくさと思いましたが、最終盤で同じシーンが出てきた時は思わず胸が熱くなりました。
ここまで計算した上での茶番シナリオだとしたら天晴れと言わざる終えません。
ソーサレス編で伏線バンバン出てくるのでスキップを使うとアライヴ編の面白さも減りますし、ソーサレス編が合わない人は本当に合わないと思うので、オススメしづらい作品です。
気になった人は体験版で合う合わないを確かめた方が良いかと思います。







シロナガス島への帰還


シロナガス島への帰還攻略完了!

シナリオ A
キャラ A+
ビジュアル C
世界観 B
演出 B+
音楽 B
オススメ度 A

総合点 81点

ミステリー&ホラーもの
7時間程度でプレイでき、ミステリものでありがちな中弛みがなく、それでいて邪魔にならない程度のゲーム要素もあり飽きずに進めることが出来ました。
肝心のトリックや物語の展開についても少々奇抜な部分もありましたが事前に推測出来る情報は描写されていたので、然程気になる事はありませんでした。このタイプの作品は続編が作りやすいので是非続編をプレイしてみたいと感じました。
シナリオ面だけでは無くキャラも魅力的であり特にメインヒロイン?枠のねね子は序盤はマスコット 中盤はサポーター 終盤には物語の進行役として大きく成長していくため非常に感動します。
その他キャラにも一部を除き見せ場や盛り上がる場面が用意されていてしっかりとキャラ立てがされていました。
イラストがあまり良くないといった問題点はありますが500円以上の価値は間違いなくあるのでプレイする事をオススメします。
注意点としてはブラクラ的ホラー要素が少しあるので、その手の描写が無理な人は覚悟がいるかもしれません…







夏恋ハイプレッシャー


夏恋ハイプレッシャー 攻略完了!

シナリオ B
キャラ B+
ビジュアル A
世界観 B
演出 B+
音楽 B
オススメ度 A

総合点 75点

非常に安定感のあるキャラゲー
適度なコメディ エロ 不快感の無い主人公&サブキャラ 目立った部分はありませんが箸休めとしては非常に優秀な作品だと思います。







Peaces 渡り鳥のソムニウム


ピーシーズ
渡り鳥のソムニウム攻略完了!

シナリオ B
キャラ A+
ビジュアル S+
世界観 B+
演出 B
音楽 B
オススメ度 A

総合点 77点

シナリオちょい重視のキャラゲー
全編通して、そこまでシリアスになり過ぎない様に作られているのでプレイしやすい作品でした。
シナリオゲーとして販促されていた作品なので少し楽しみにプレイしましたが、個人的にはシナリオ面はイマイチでした。
個別はパワー不足でトゥルーも特別感はあまり無く平凡な印象
無理に個別で伏線を撒こうとせずに一つの物語として纏めた方が良かったのでは無いかと思ってしまいました。
ただしキャラは非常に可愛くビジュアルも一級品なのでキャラゲーとしてならかなりの評価を得られる作品であると思います。

残念な姉との幸福論 感想(簡易版)

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
りびどーそふと処女作 処女作とは、思えない挑戦的な内容で発売当初は盛り上がったとかいないとか…
タイトル通りの姉ゲーで、コメディ寄り プレイ時間短めの作品となっています。

2020年1月3日現在の時点で、DMMにて500円セールをやっているので、気になった方はDL版の購入がオススメ!

[評価点]
シナリオ:B
キャラ:A
ビジュアル:A+
世界観:B+
演出:B
音楽:B
オススメ度:B-

総合点 73点


感想・考察

[感想]

近親相姦について割と突っ込んだシナリオだったなぁ〜といった印象を受けました。基本的にキャラゲーにおける近親相姦シナリオって 血縁や禁忌に触れることがあまり無いんですが、本作は、がっつりメインで語られています。
なんなら寧々ルートに関しては、近親間のタブーが原因でBADENDになってるわけですしね… そんな事情からネットでの評判は賛否両論あるらしいですが、自分的には結構楽しめましたね〜

まぁ評価点高めな理由にはプレイ順番もあるかも… 寧々(BAD)→鈴音(GOOD)じゃなくて逆でやってたら叩いてた可能性もあったかもしれませんw
総合的には良作に2〜3歩届かない佳作といったところですかね〜



[考察]

●本作のテーマ
本作は大きく分けて 「家族」「大人と子供」「禁忌」の3テーマで構成されている作品です。
それぞれ寧々ルートでは禁忌、大人と子供 鈴音ルートでは家族、大人と子供を主題に扱っていました。大人と子供に関しては、両方のルートで扱っているので特にライター的にも特に重要視していた部分なんですかね?
まずは各テーマごとにシナリオを交えて考察していきたいと思います。









●近親相姦の禁忌
寧々ルートではこの点について非常によく語られていました。他ゲーでは近親相姦カミングアウトしても割とすんなり受け入れられていますが、本作では、オヤジに反対され 自宅放火 逃避行 逮捕 姉自殺のコンボでBADENDへと一直線でした。 正直 鈴音ルートで語れるオヤジの過去を知った後だと姉との恋愛で世間の風当たりは尋常じゃないという意見も分からなくても無く、結局 近親相姦は創作物の中だからこそのものなんだというライターの思いが伝わってきたテーマでした。

まぁ だからこそ寧々ルートであれだけ近親相姦ダメ絶対を表現したのに、鈴音ルートではオヤジがアッサリ許可したのが違和感なんですが…










●家族について
これは鈴音ルートで語られていました。寧々ルートの禁忌に比べ こちらはかなり粗雑というか甘っちょろい表現が多かったように感じます。 祖父改心の部分とか…
なので自分的には、もしかしたらライターは寧々と鈴音の対比を描きたかったのかなとか考えたりしました。
甘い考えで、家の前で暴れるだったが、家族を信じたから問題が全て解決した鈴音と 子供なりに努力を尽くしたけど弟しか信じなかったせいで、全てを失った寧々
一般的には、家族を守り自分そ犠牲にする姉の方が、家族を焼き殺す姉よりも好感度高いですし、幸せになるべきといった意見が大半でしょうし、薄っぺらい家族愛をテーマにシナリオを書くことで寧々に対する因果応報を表現したかったのかな?と考えてしまいました。
正直これぐらい裏を読みたくなるぐらい、禁忌に比べ家族のテーマ描写は微妙でした…










●大人と子供について
子供は夢を見るもので、大人は夢を諦めるもの、本作では、このように語られています。 つまり、夢を諦めた時点で子供は大人へと変わるわけです。
子供には夢を叶える力など無く、力を手に入れた頃には、諦める大人へと変わってしまっている、つまりは夢など簡単には叶わない 所詮はガキのたわごとというわけです。

ですが、寧々 鈴音の2人はそれぞれのルートにて願いを叶えています。 寧々の願いは弟くんと一緒にいること、鈴音の願いは再度家族が一緒になることです。
なぜ簡単には叶えられない子供の夢を2人は叶える事が出来たのか、それは子供のままでいたからです。
言ってしまえば当たり前ですが、子供のままでいたから子供の夢を叶えられたのです。つまりこのテーマにおける本質とは、夢を叶えたかったら諦める大人にならずに、子供のままでいろよと つまりはそういうわけだと私は感じました。

補足として 寧々ルートは主人公と一緒にいられなかっただろ!という意見もあると思う方もいるかもしれませんが、手紙の呪い 主人公に対する彼女作るの 死んだ自分だけを思い続けろ等の思いの枷であれ以降主人公の心に寧々は残り続けたでしょうし結果的に願いは叶ったものして自分は扱いました。











●寧々と鈴音
家族のテーマ考察でも少し触れましたが本作では両姉の待遇がまるで真逆です。
かたやご都合ハッピー かたや自殺BADなのでその違いは一目瞭然です。
何故ライターはこのような真似をしたのか、それは幸福について描きたかったのだと思いした。
タイトルにあるとうり、これは姉との幸福についてを描いた作品です。つまりは鈴音は勿論の事 寧々にとっても自殺ENDは幸せであったというわけです。
自らが自殺する事で絶対に解かれる事ない枷を弟にかし、死ぬまで一生心の中にに残り続ける、鈴音ルートのような普通の終わりでは、ここまで強烈に主人公を縛り付けることは出来なかったでしょう。だからこそあのENDは寧々にとっての幸福論だというわけです。
現に他の方の感想で触れられているのも寧々ルートが多いですし、記憶に残り続けるといった意味ではこれ以上ない程に良いシナリオだと思います。

エロゲ批評空間にてパッケージ絵で2人の表情の違いについて書かれた感想がありました。

プレイ後に相反する2人の顔を見て何を思うかは、人によって違うと思いますが 私は、両人とも自分の選んだ道に後悔は無い、これが私の最大の幸福だ…
そんな思いが伝わってくる表情に見えました。





総評
[総評]
全体的には、あまり評価が高くなるような作品では、ありませんでした。 地雷という評価も適正かもしれません。
ですが、この明らかにウケる人を絞ったシナリオは、プレイした人の心に残ります。人には勧めづらい作品ですが、個人的には十分楽しめました。

2019年にプレイしたエロゲ BEST10

内容説明

今回は自分が2019年にプレイしたエロゲ(ギャルゲーも含む)の中から10作品をランキング形式で紹介していきたいと思います。

基本的にネタバレ無しなので未プレイの方にも問題無い記事となっています。


ランキング発表


[10位:AQUAS]

ジャンル:闇鍋
公式サイト:閉鎖

作品紹介
SF ファンタジー バトル 泣き 鬱等の様々なジャンルをごちゃ混ぜにした作風と、人類が滅び 人魚が地球を支配している時代といった独特の世界観が魅力的な作品です。
終盤の展開はやや難解気味 というか説明不足感が否めませんが ルート毎に展開が全く違い退屈しらずのストーリーと考察の面白さから10位にランクイン
マイナーより且つ評判もイマイチ パッとしないため手に取る方は少ないかもしれませんが、かなりオススメできる一本です。
設定を作り込んで、バラバラの各ルートを纏める事ができていたなら、上位に食い込んだかも…







[9位:ラムネ2]

ジャンル:夏、田舎、雰囲気ゲー
公式サイト:閉鎖?

作品紹介
ねこねこソフト ラムネシリーズの3作目
演出にファンサービスが多く 完全に前作をプレイしている事前提で作られているので単体での評価はしづらいですが、
個人的にかなり気に入った作品
キャラ良し 舞台設定良し 盛り上がり良しと雰囲気ゲーで抑えるべき点はしっかり押さえている良作です。
バグゲーのため ねこねこ全体の中では、やや控えめの評価をされています。しかしシナリオにのみに目を向ければ、シリーズの中でも突き抜けていると思います。
注意点としては、上で説明した通り ラムネ、そらいろの事前プレイ推奨の部分
一応 前作ショートverは付属しているので必須ではありませんが…







[8位:ナルキッソスすみれ(非18禁)]

ジャンル:死生観、余命宣告、泣きゲ
公式サイト: http://stage-nana.sakura.ne.jp/narcissu_sumire.htm

作品紹介
感動します… 説明としてはコレで十分なくらい感動できます。
所謂 余命宣告されたキャラの死生観を描いたシナリオでオーソドックスな泣きゲナルキッソスシリーズとねこねこの「すみれ」のクロスオーバーに当たる作品です。
ナルキ1+2(できればゼロも?)とすみれのプレイが必須級なので、やや敷居は高いかもしれませんが、やる価値は十分にあるクオリティと言えます。
特に挿入歌の「半分の魔法」が素晴らしく終盤の演出 ストーリーと組み合わさった爆発力はかなりのものです。
寿命 死生観 病気系の泣きゲーが好きな人は絶対にやるべき







[7位:灰瞳に機す(非18禁)]

ジャンル:殺人、ミステリー
公式サイト: http://teagreen.shisyou.com/kaidou/index.htm

作品紹介
ノベルゲーにおける選択肢の重要性を書いたシナリオ ジャンルとしてはミステリーかな?
兎に角 主人公がカッコいいです。よくある俺TUEE系や爽やかイケメン系ではありませんが、一般人代表のような等身大主人公が泥臭く頑張るのは、やっぱり魅力的に感じますね〜

本作一番の魅力は、一番初めに書いたように、「選択」に重きを置いた部分
たった一つの選択肢でBADどGOODに分岐するわけですが、どちらのENDも良く 特にBADの使い方が上手いです。その為 人によって、どちらがより良いENDか変わるのが面白い所です。
難点は前半パートが非常に退屈な事と同人特有の絵のクオリティが低い事です。
ここが割とネックになる可能性大なのでプレイする際は気をつけてください。







[6位:雪影]

ジャンル:姉、伝奇、冬、田舎
公式サイト:閉鎖?

作品紹介
姉or伝奇ゲー好きにオススメの一品
本作はツイッターの姉好き派意見を聞く限り姉ゲーとしてかなり評判が良いようです。
ちなみに自分は同作品に出てきた幼馴染の方が気に入りましたw
伝奇に関しては姉要素以上に力が入っており、実在する伝承や書物になぞって物語が進んでいるので、かなり本格的な構成となっています。
ネタバレの根幹に関わる事なので詳しく説明は出来ませんが、とある設定と展開が他の伝奇ゲーとは大きく逸脱しているので伝奇ゲーに慣れ親しんだ人ほど驚きが大きいかも…
後 かなりHシーンが多いのも特徴です。どちらかといえばシナリオゲー寄りの筈ですが抜きゲーばりにHシーンがあります。







[5位:120円の春(非18禁)]

ジャンル:雰囲気ゲー、泣きゲ
公式サイト: http://nekoneko-soft.com/main/html/neko15th/120yen.htm

作品紹介
4つショートストーリーから成る短編集であり各エピソード毎に春夏秋冬と120円をテーマに物語が進んでいきます。
起伏があまり無く単調に進んでいくので人によって合う合わないが大きくはありますが、ねこねこソフトに一度でも触れて、尚且つ気に入った人には是非オススメできる作品です。
短編集ということもあり、フルコンプにかかる時間も5〜6時間程度と気軽に始められるのも魅力の一つです。4つとも良いお話ですが、自分は春エピソードが一番お気に入りだったりします。
現状 PC版の入手がやや困難なのでプレイする際はDL版を購入するのが吉







[4位:消えた世界と月と少女]

ジャンル:和風ファンタジー、田舎、伝奇、ミステリー
公式サイト: http://hiyoko-soft.com/sp/

作品紹介
和風伝奇ファンタジーと純粋に創作物として面白くなりやすいジャンルなので、その例に漏れず シンプルに読み物として面白い作品です。10〜5位までは、やや人を選ぶシナリオのものが多かったですが 本作は割と番人受けする設定やストーリーになっています。
絵柄も可愛らしく、盛り上がるシーンも分かりやすいので初心者にも勧めやすい作品です。 ただ、若干伏線回収や描写に難解(説明不足?)な点がチラホラ見受けられるので、その辺りは注意が必要かもしれません。
噂ですが、このあたりの分かりにくい部分の補完エピソードを追加した完全版が出るらしいので プレイするのは、それからでも良いかもしれません。







[3位:ソーサレス アライヴ]

ジャンル:バトル、異世界転生、魔法ファンタジー
公式サイト: http://sorceress-alive.com

作品紹介
消えた世界と月と少女に続き、こちらも分かりやすく初心者向けの作品
異世界転生した主人公が魔法を使ったスポーツのコーチになってチームを優勝に導くといったありがちな設定の前半パート 怒涛の展開、伏線回収の後半パートの緩急が非常に魅力的にです。
前半パートが非常につまらないのですが、恐らくこれはわざと盛り上がりに欠けるストーリーにする事で後半の面白さを際立てているのだと考えられます。
中古に流れるのを防止するためかディスクとDMMアカウントが紐付けされてるので中古では無く 新品を購入することをオススメします。







[2位:灯穂奇譚

ジャンル:伝奇、夏、田舎、ファンタジー泣きゲ
公式サイト: http://www.mizu-
kagami.jp/tousui/tousui_index.html

作品紹介
伝奇パートの作り込みが凄まじい作品で6位の雪影も実際の民俗学を多少なぞってはいますが、本作はそれを遥かに上回る出来栄えとなっています。
作中に出てくる論文は実際の民俗学と歴史、古事記のエピソードと独自の設定を絡めたもので、これを軸に物語が進んでいきます。
また同人ゲーでありながら、商業モノ 顔負けのクオリティで、シナリオ 原画 BGM システム面 全てが当時の一級品レベルであるいえます。同人作品はシナリオが良くても他の部分を削っている場合が多いので、この点も非常に優秀です。
伝奇パート以外のストーリーもシンプルな構成の泣きゲーで普通に感動できますが、伝奇パートに比べると、やや勢い不足なので特に伝奇が好き!といった方以外には極端に刺さることはないかもしれません。
逆に言えば伝奇好きには絶対にやってほしい…







[1位:夏ゆめ彼方(非18禁)]

ジャンル:夏、田舎、泣きゲ
公式サイト: https://www.freem.ne.jp/win/game/15681

作品紹介
2019年12月末のギリギリにプレイしてランキングい1位をかっさらったフリーの同人作品 まだ感想記事は書いてませんが、そのうち書く予定…

短編・夏・田舎・成長・幼少期の思い出と今の現実といった自分の中でもかなり好きな要素を詰め込みまくったシナリオ
誰もが思い出に浸る小学生時代の体験を軸に主人公の成長物語を描いた作品で主人公が神様と出会い父親の死を乗り越えて大人へと成長する話です。
しかしコレは前座に過ぎず 本編クリア後に解放されるエピソード「夏ゆめ彼方」こそ本作品で一番良かった部分です。 ネタバレをしない記事なので詳しくは書けませんが、ライターの思いがこれでもかと伝わってくるストーリーです。 2〜3時間で終わる短編で作りが甘い点もありますが、それ踏まえて尚且つ2019年にプレイしたエロゲの中で1位だと言い切れる作品です。



まとめ

エロゲと言いながら、4作が一般向けの作品となってしまいましたw
どれもこれも癖はありましたが良い作品です。 入手困難なものや高額なものも無いと思うので是非気になった作品や好きなジャンルがあったらプレイしてみてください!

夏の終わりのニルヴァーナ 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
生と死、輪廻転生を仏教の観点から描写した珍しい作品
ジャンルとしては成長物語系の泣きジャンルに属していますが、いく世代も前の出来事が現在に大きく関係している部分など若干の伝奇要素っぽさも楽しむことができます。
所謂メインヒロインゲーなので、クオンを気にいる事ができるかどうかがこの作品を楽しんでプレイできるかどうかの分かれ目になってくると思います。

[評価点]
シナリオ:A
キャラ:B+
ビジュアル:B
世界観:B
演出:A+
音楽:A+
オススメ度:A

総合点 84点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]


[評価点詳細]

・シナリオ:A
綿密に練られているという訳ではありませんが、ライターの書きたい事がよく伝わってくる良いシナリオでした。
詳しくは考察にて


・キャラ:B+
ややヒロインのキャラが弱いかなといった感じ… 特にナユはもっと恨みの感情を出して欲しかったです。
和尚に関しても良いキャラ付けがされているのに登場回数があまり無かったのはイマイチと行ったところ まぁクオンルートでかなり美味しい役をもらったわけですが…



・ビジュアル:B
少しクセが強い絵柄で人を選ぶかもしれません。 あと横顔が苦手なのか、CGではいくつか崩れている部分も見受けられました。 最終盤のトリを飾る ナユ レイア ミハヤが音楽室に集まる一枚絵では3人とも横顔なので良いシーンなのに絵が崩れていて少し残念


・世界観:B
彼岸という設定ですが基本的にはファンタジー要素無しの準田舎街という感じの世界観 特に真新しさを感じないので舞台設定としては少々平凡


・演出:A+
個人的に本作で一番評価できるポイント
凝っているというよりかは、演出のタイミングや場面が上手いタイプの作品です。 舞台設定が弱くとも世界観に没入する事が出来るのはこのおかげだと考えます。 クオンルートEDでクレジット終了後終わりかと思ったら花びらが舞って続く演出はかなり好き


・音楽:A+
半分以上がクラシックのアレンジverなのでBGMの良さはもちろんのことOPEDが素晴らしく、特にEDの2番と3番の感想からのサビの盛り上がりが非常にED映えする曲に仕上がっていました。


・オススメ度:A
癖のある絵柄さえ気にしなければ、短すぎず長すぎないプレイ時間でシナリオ BGM 演出とどれも高水準なので、かなりオススメのできる作品であると思います。


考察

[考察]

●業(カルマ)について
本作ではヒロインごとにカルマ、俗に言うトラウマがあります。まずはヒロイン毎のカルマとその根本をまとめてみました。


「レイアのカルマ」
レイアの業は信頼していた父親の不祥事とその後のマスコミやクラスメイト父親の側近達の豹変から人は醜いと思い込んでしまうというものです。レイアルートではこの思いが暴走した結果 全てを否定する結果となっていました。

この業は、祖父の浅ましい策略を知り その祖父自らによって殺されてしまった伊予の恨みが元になっていると考えられます。
本編ではレイア父が騙されたのか自分の意思で悪事に手を染めたのかは描写されていませんでしたが、業の根本である伊予の祖父が悪人であった為 シンプルに考えればレイア父も悪人であったのだろうなと推測できます。


「ミハヤのカルマ」
ミハヤの業は自分のせいで両親が死んでしまったことで、それ以降自分は呪われている 幸せになるべきでは無いと思い込んでしまうというものです。

これは仲の良かったものたちの死を助けることなく傍観し 凶事を運んだことにより自らを恥知らずと呪い自殺した美羽の意思が元になっているのだと考えます。
これはヒロイン5人の中では唯一加害者側としての業です。そのため本編では、恨まれる側としての表現が多かったように感じました。(大半がミハヤの思い込みによる部分が大きいが、ナユルートで生を無駄にしてナユの怒りを買う部分など実際にミハヤ側に非がある場面もありました。)


「ナユのカルマ」
ナユが生まれながらにして身体が弱く、生きる意味を見出す前に息絶え、このことから意味のないものを嫌悪するようになってしまいました。コレがナユの業ですが、ミハヤ レイアに比べ、恨みが多い より攻撃的な業であると感じました。他2人は自分で行動を起こす余地があったのに対してナユはそれすら出来ずに死んでしまった訳ですからね…
そうなるとナユルートでの業の暴走は自殺したい願いが叶って彼岸へと来たミハヤに対して願いが叶う事なく死んだナユの八つ当たりといった面もあったのかもしれません。

この業は村人に危険を知らせようと走るが、結局伝えることが出来ず生き絶える那津の意思が根本であり 結果としてナユは想いをはたせなかった自分自身を悔やみ 意味のない人生を憎むようになっていました。


「ノノのカルマ」
ノノの前世である寧々は忠誠を誓う伊予の命令を聞いてしまったばかりに、伊予自身を死に至らしめてしまいます。 結果主の命に逆らってでも伊予を守るべきだと後悔しカルマを抱えることとなります。しかし寧々は輪廻の輪の末 犬として生まれ盲導犬としての規則・命令を破って 自らの命と引き換えにレイア(伊予)を救うことに成功します。そのため他3人とは違い 本編開始時には既にノノのカルマは解消されていました。

主人公の力を借りずに、自力で業から抜け出したノノはホントえらい


「クオンのカルマ」
クオンのカルマは非常にシンプルなもので主人公を愛してしまったというものです。
これに関して私は他キャラと比べると極めて異質なカルマだと感じました。何故なら作中でレイアやミハヤ、ナユのカルマは悪としての描写が強く 解消されるべきものであるとされています。
一方でクオンは主人公を愛した事で結果として不幸になってはいますが、カルマ自体は否定されておらず、カルマからの解消もされる事なくエンディングを迎えてていました。
人を愛するカルマに縛られる事は、恋に落ちるという表現があるように被害を被る事もあるが守ってくれるもの(クオンの場合のカルマ)や不幸になってもそれを吹き飛ばす心の強さ(1200年間記憶を失った主人公を支え続けた意思)があるならば幸せを得る事が出来る 良いカルマであるのだと私は感じました。
これはライターが恋愛ゲームである以上は愛=悪とすることは良くないと考えたからであると思います。


●終章について
終章にて主人公はクオンを消滅させる事が出来ずに自分とクオン以外の縁を全て切る事で世界とクオン両方とも救う選択をしました。
この行動は主人公自身が業(カルマ)から解放されたい思いからとったものであると考えました。


「主人公のカルマ」
クオンと関係を持ってしまったが故にクオンを死なせてしまい、その後不死の特異点にしてしまった事が主人公のカルマです。
そして終章で主人公がクオンを救ったのは、自分自身がクオンを苦しめた罪から解放されたいという思いやクオンに対する罪滅ぼし 愛するクオンを失いたく無いといった思いが混在したこと(つまりは業からの解放)からした事から行った行動であると言えます。

この考えは所謂エゴの部分が大きく レイアの人を拒絶や ナユの八つ当たり ミハヤの自殺のエゴなんら変わりが無いものです。つまりは人間も神も結局は同じ不完全で汚い存在となります。作中では生あるものは人間だろうと神だろうと最終的には涅槃(ニルヴァーナ)へと導かれるます。
最後に涅槃に行くなら、それまでの人生は無意味なのか? エゴの塊を持ち汚い存在として生きて良いのか?
これはナユによって無駄な人生など無い事レイアによって前へと進むこと ミハヤによって死(消滅)は救いでは無い事が否定されています。
ナユ レイア ミハヤ 主人公と同じようにエゴだろうと汚かろうと正しいと思う意思を持って前へと進む事が重要であると、最後には涅槃に行くのだから自分に嘘をつく必要はない 正直に生きるべきだ 大事なのは結果ではなく道中だ
以上がライターが終章で伝えたかった事であると私は考えました。



総評
[総評]
カルマを通したキャラの過去やトラウマを表現したシナリオや仏教を元にした設定 人のあり方を示した描写など非常にクオリティの高い作品です。
またシナリオだけではなくBGMや演出なども素晴らしいため総合的に見れば名作に片足を突っ込んでいる良作と言えます。
個人的にはイマイチ知名度的にパッとしない部分があるのでもう少し有名になってほしい…

WW&F 大正帝都伝奇譚 感想(簡易版)

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
大正の日本を舞台にしたファンタジーモノ 時代背景が文明開化の真っ只中のため和と洋の入り混じった雰囲気で、この手の作品が好きな人にとっては堪らない
設定と言えます。
本作と似た設定の他作品は陰鬱としたイメージを持つものが多い印象ですが、WW&Fはキャラの掛け合いに力が入っておりコメディチックに話が進んでいきます。そのお陰で序盤から物語を楽しむ事が出来るのでこの点に関して言えば(触手・陵辱要素さえ気にしなければ) かなり初心者向けの作品とえ言えます。

注意点として重要な箇所はストーリーが中途半端で終わっている部分です。
登場キャラが出揃って後半戦 伏線回収パートの流れの中 突然のぶった切りENDだったので、本来は続編ありきだったのかな?とか思ったり思わなかったり…
どちらにせよ未完の作品であるのは事実なので、その事を覚悟の上でプレイしないと微妙な気持ちになる可能性が高いです…


[評価点]
シナリオ:B+
キャラ:S
ビジュアル:S+
世界観:A+
演出:B+
音楽:B+
オススメ度:C-

総合点 80点





感想(ネタバレ有)
伏線回収前にお話が終了してしまっているので今回は考察無しで感想のみ書いていこうと思います。

●絵の魅力
プレイしていて一番良いと感じたのは、やはり原画家さんのイラストと塗りです。 コメディ寄りの作風に合わせた可愛いらしく描かれたキャラデザとエロさやオドロオドロしさを感じさせる陰影を強調した淡い塗りが良い塩梅に合わさった良いデザインとなっています。
HCGが全体の9割を占めていて通常CGの数は少ないのでですが、個人的にはもう少し通常CGを見てみたかったりします… この良さは現在の綺麗すぎる絵柄には絶対出すことの出来ない強みでしょう。

●ストーリーとキャラ
未完で終わっているとはいえシナリオもかなりの面白さを持っていました。
ストーリー自体は正直言って特筆すべき点はあまり無いのですが、魅せ方が非常に上手いです。
本作には猫面相やミコミコといった特徴的なキャラが多いのですが、シリアスの合間 合間に、このようなキャラ達の掛け合いを挟む事でメリハリが出て、いかにも実際よりも面白い話が展開されていると錯覚してしまいます。(メリハリ抜きにしても、ある程度楽しめるストーリーです)
恐らくこのキャラ達がいなければ全く同じ話だとしても、良さは半減されてしまうでしょう…


●演出関係について
次回予告や猫面相の気球など古い作品の中では、かなり頑張っている方だと思います。 一番驚いたのは立ち絵の目パチで2019年の作品でも導入しているのは珍しいと思います。
演出など細かい部分にも力が入っていただけに未完成なのが悔やまれます。





まとめ

可愛らしく作風にあった絵柄、魅力的なキャラ同士の掛け合い、独特の雰囲気を醸し出す世界観とシナリオ 凝った演出と名作の片鱗を見せる本作
実際未完でなければ、無名の今とは違ってかなりの知名度を誇っていた可能性も十二分にあると思います。
可能性はほぼゼロといっても良いですが、続編が出ることを願わずにはいられない、そんなエロゲでした。

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