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黄昏のエロゲ感想

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灯穂奇譚 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
伝奇モノ 死生観メインの作品
原画は基4%氏が手がけているので2004年の作品ですが、絵の古さは全くと言っていいほど感じません。
同人作品ではありますが商業メーカーが別名義で出した作品なので、システムや音楽 シナリオなども商業モノと比べても遜色無い出来となっています。

[評価点]
シナリオ:A
キャラ:A+
ビジュアル:S+
世界観:A
演出:B+
音楽:B+
オススメ度:B-

総合点 93点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)













[作品概要]
ミステリーと泣きゲのハイブリッド作品
序盤中盤は民俗学を絡めたホラー展開を軸に謎を展開して終盤でその答え合わせ
その後最終盤で死生観系泣きゲの流れへと持っていく構成です。
民俗学パートの出来が素晴らしく、史実だけでは無く独自の解釈が組み込まれいくつかの設定を繋ぎ合わせる設定は圧巻です。


[評価点詳細]

・シナリオ:A
祖母の遺品整理のために幼い頃に住んでいた村に行く主人公 そこで幼馴染のカナタと出会う。
しかし実はカナタは3年前に死んでいて死者を復活させるシャーマンの血を継いでいる主人公が村に来た事で一時的に蘇っただけだった。
主人公とカナタの母サユキは自らの命と引き換えにカナタを完全に蘇らす事を決意する。しかしカナタ自身が2人の犠牲を拒否し死を受け入れ消滅
エピローグでカナタの最期の想いを胸に前に進む主人公とサユキを描いて終了


・キャラ:A+
メインヒロインのカナタが非常に可愛いく魅力的です。敬語で物腰の柔らかい口調な元気っ娘と珍しい性格です。
サブヒロインの稗田も見た目性格ともにキャラが立っておりルートが欲しくなるほどでした。
稗田はメガネで顔が隠れている立ち絵なので外したらめっちゃ美少女!のお決まり展開をCGアリでやってほしかったですw


・ビジュアル:S+
2004年当時としては恐らく最先端のクオリティだと言えます。
2019年現在の作品と見比べても見劣りせず、プレイしていてモノによっては本作のがよく見えるレベルなのでは?と思ってしまいました。

・世界観:A
舞台設定が古い因習の残る人口100人以下の村で演出によって田舎特有の爽やかさと不気味さが上手く表現されていました。
また、背景CGが綺麗なのでその部分も世界観に浸れる要因となっています。


・演出:B+
ホラー部分での演出は結構頑張っていて扉に釘を打つSEやいきなり目玉が現れる所などは少しびびってしまいました。


・音楽:B+
終盤に一度だけ流れたBGMが印象に残っています。
カッコいい曲だったのでもっと使って欲しかった…


・オススメ度:B-
なにぶん民俗学パートが難解な作品なので、オススメはしずらい作品です。
プレイ後に自分の考えをまとめたり設定の元ネタを調べたりするタイプの人なら本作を十二分に楽しめると思います。
逆に勢いでプレイするタイプさとありきたりな泣きゲに見えるかもしれません…

考察・気になった点

[考察]

少し長くなるので民俗学部分を中心に別記事にて細かく考察していきたいと思います。
https://erg0327.hatenablog.jp/entry/2019/06/03/150546


[気になった点]
ナミBADENDにてカナタと性行為をしているフラッシュバックが主人公に起きました。
本作にはループ設定は無いので、主人公がどこから別ルートの出来事を思い浮かべたのか謎です。
シナリオの流れ的に現実と妄想が交互に展開されて主人公やプレイヤーにもどっちがどっちか分からなくなる描写だったので、カナタと繋がりたい主人公の妄想と言ってしまえばそれまでかもしれませんが少し腑に落ちませんでした。


総評
[総評]
民俗学観点から見る村の風習やその起因、由来など設定の作り込みが素晴らい作品です。
それ故に終盤の泣きゲ展開が少し残念に思えました。ファンタジー要素を加えた死生観泣きゲは大好きですが、本作に限って言えば村の風習を元にしたサスペンス的な展開の方がさらに良いものになったのではないかと思います。
とはいえシナリオや設定 CGやBGMなどを総合的に見れば名作と言えるのではないかと私は思います。

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