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ナルキッソス ゼロ 感想(簡易版)

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]
ナルキッソスシリーズ5作目
3作目のナルキ3は番外編のため実質SIDEセカンドの続編となっています。
ナルキッソスという物語が始まるキッカケのエピソードが書かれており、どこか後ろ向きだった前作までとは違い 明るい雰囲気で進んでいきます。
1、2をプレイした方に是非やってほしいと思えるような作品でした。


[評価点]
シナリオ:A+
キャラ:A
ビジュアル:B-
世界観:B+
演出:B+
音楽:S+
オススメ度:B

総合点 85点



感想(ネタバレ有)

●本作のテーマ
本作のメインとなる軸は「始まり」であると私は感じました。
これはストーリー的にも7Fや伝わるルールなどの誕生を描いた内容でしたし、ヒロインと主人公の出会い(始まり)から別れまでを前作以上にしっかりと描写していたところからも伝わってきました。
そもそもタイトルがもう始まっている1では無く始まる前の0となっている事からして、「始まり」がテーマなのは、ほぼ間違いないと思います。


●死とは終わりなのか?
本作のメインヒロインである陽子も歴代ヒロイン達と同じように最終的には去る者としての宿命を全うして物語は終わります。主人公とヒロインの出会いが始まりならば死に別れは終わりなのか?

作中での、この考えはヒロインの行動によって否定されています。陽子は残したモノが継続されている間は自分は生きている終わっていないといった意思を持ったまま陽子は息を引き取りました。
そして陽子の残した7Fのルールはエピローグにてナルキ初代主人公によって消えることなく伝えられています。
つまり、残したルールが続いている以上陽子の意思は死んでおらず死=終わりでは無いというメッセージ性の込められたシナリオであるとと同時に
(陽子→姫子→セツミ→初代主人公→千尋とルールは伝え繋がっていく)
この部分から本作は「始まり」がテーマでは、ありますが それと同時にナルキ1+2と同様に「受け継ぎ」がテーマであると言えます。


●去る者と残されるもの
SIDEセカンドで綴られていた、このテーマは本作でもストーリーに食い込んでいました。

病気が発覚して主人公の前から姿を消した陽子 これは、妹を遠ざけていた姫子と同様の思いからくる行動であると言えます。ヒロシは当初思いを汲み取り、別れを容認していました。しかし最終的に主人公は陽子を探し物めてしまいます。この事から、もしもコレが失踪ではなく死に別れで陽子に拒絶されたまま一生の別れになっていた場合 主人公は死んだ陽子の影を追い求めてしまうことになると予想できます。


去る者が残されるものを思って関係性を断つのは、あまり良い行動とは言えない

「残されるものを本当に思っての事なら最後まで一緒にいるべき」
上記の事からSIDEセカンドで書かれたこの思いがナルキゼロでも表現されている事が分かります。
これも一種の継続 受け継ぎと言えるかもしれません。


●陽子最期の言葉
陽子が死ぬ直前に伝えたルールは一体何だったのか?
明確な答えは無いのでヒロシがセツミに言った、「君はもう知っているはず」といった発言から考えるしかありません。

私は、「死ぬ時には笑う」これなのかな?と思いました。
時代を経た変化していくうちに無くなってしまった初代の「死ぬときは笑う」というルール コレを初代ナルキのヒロインが復活させたと考えると綺麗にまとまります。
ヒロシの君はもう知っている発言も、水着を着てグラビアアイドルのように笑いたいというセツミの願いを感じとっての発言だと考えられます。


●まとめ
ヒロインとの出会い 発展 別れ
この定番の流れを崩さずに前作までの共通テーマと本作のメインテーマを表現したシナリオは非常に出来の良いストーリーであると思います。
文字通り始まりであり総括でもある物語なので、ナルキシリーズをプレイするつもりのある方には絶対にやってほしい作品です。

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