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黄昏のエロゲ感想

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サクラノモリドリーマーズ 感想

作品概要・評価点(ネタバレ無)

[作品概要]


[評価点]
シナリオ:B-
キャラ:B+
ビジュアル:A
世界観:A
演出:A-
音楽:B+
オススメ度:B+

総合点 73点



作品概要・評価点詳細(ネタバレ有)












[作品概要]


[評価点詳細]

・シナリオ:B-
共通は楽しめたが個別ルートが今ひとつ伸び悩んだ印象
共通ラストの成仏をトゥルールート枠として追加するなどの方法を取れば締まりも良くなったかもしれません。


・世界観:A
ボダッハを中心にホラー重視で展開されていきます。特にプロローグのワクワク感は見事です。
もっともそこからの失速していきますが…


考察・気になった点

[考察]

●メインテーマ

本作では共通と個別、暮羽ルート毎に異なるテーマが主として据えられていたので、それらについて考察していきます。



『共通ルート』

共通では加害者側の心理 特に「異常性愛」についてに焦点が当てられていました。 以下が各章にでてきた性愛をまとめたものです。


1章:カニバリズム (守安明雄)

2章:対物性愛 (葛木朋成)

3章:サディズム (塔野沢亜里砂)

4章ホモセクシャル (塚田良平)


このように各章のメインとなる人物はそれぞれ異なった性愛感情を有しており、塚田以外ボダッハ赤に取り憑かれ殺人犯としてサクラノモリドリーマーズに倒されています。
このことからもライターが異常性愛=悪として描いた事は明白です。(塚田に関しては殺人をしたわけでは無く、被害者(レイプした事は置いておく)としての面が大きいため、同性愛は否定していないと思います。





『個別ルート』
個別ルートでは、共通とは正反対に被害者と残された遺族に焦点の当てられたストーリーとなっていました。

簡潔にまとめるならば「死んだものに囚われて、その場で停滞しておらずに自分の道を進め」がテーマです。これはまどか成仏時の追いついた追いつかないのやり取りからも分かります。


しかしながら、このテーマは共通に比べると力の入れ具合があまり感じられず、とりあえず個別のシナリオ困ったからこれにしとけ感が凄かったです。
もともとシリアス調が有名なライターなので明るい話は得意じゃないせいかもしれませんが…




『暮羽ルート』
ヒロインが暮羽である必要が少なく実質秀さんルート…

ここでは秀さんと共通の犯人たちとの一番の違いが挙げられています。それは何か?
答えは、単純で人を(性的な意味も含めて)好きになるかならないかです。

秀さんは幼少期に性器をダメにされる+人に執着しない事から異常性愛により殺人を行なっていたモノとは根本的に違う事が分かります。
主人公や両親に対して執着していたような描写があるが、これは自分の存在理由を確立するためのもので裏を返せば自分自信に執着しているのと同義と言えます。

ライターがどのような意図を持ってこのような差異を描写したのかは不明ですが、この違いによりジョーカーとその他との明確な差別化ができており個人的には良い設定であると思います。


肝心のテーマですが、ここでは自己の確立について述べられています。
自らを悪と設定し主人公を正義とする事で存在理由 自己の確立をしようとした秀さん
結果としてのは主人公に殺されなかったせいで自己の確立が達成できず、自己が無い=空っぽ=思い出す現実となり
思い出す現実が無いから深層から抜け出せないといった結末を迎えてしまいました。







[気になった点]
やはり個別の失速具合が1番気になりました。メインルート扱いであろう暮羽ルートもイマイチ乗り切らず、プロローグ>共通>個別の順で面白いのは如何なものかと思います。
基本的に名作と呼ばれる作品は終盤になるにつれて面白くなる、又は大トリを飾る場面だけが最高に良い事が多いので、それだけで本作は名作になり得ないとも言えましょう。
期待していただけに少し残念な結果です…


総評
[総評]
総合的に見ると自分的には評価が低い作品となってしまいました。
73点という点もキャラデザとプロローグ+共通の面白さといった部分が大きいです。
人には進めませんが、地雷レベルでは無いのでやって損はないかなぁ…といった具合です。







※同ライターの明日出逢った少女もオススメなのでできたらやってみてください…

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